詩人:メノ | [投票][編集] |
嵐がきた
砂埃が舞う
遠くのサイレン
うつむき加減に坂をのぼった
まだまだ低いまま
嵐がよぶ
風が頬を叩く
遠くのサイレン
うつむき加減に坂をのぼった
嵐が背中から追い立ててきた
だからうつむき加減に坂を走った
喉はカラカラして
目はグスグスして
足はジクジクした
周りは薄桃色がかった変な雲に囲まれていた
うつむくのをやめた
真上にぽっかり開いた
青い丸
町は静かに雲に囲まれて
嵐もまた静かに雲を伴って町を去っていった
ふと静かになった
サイレンが止んだ
詩人:メノ | [投票][編集] |
わたしは終末の恐ろしく青い空を眺めていました
世界はもうそろそろ終わるようです
何もする気が起きなくて
する力も残ってはいません
だから砂漠に寝そべったの
青の空
赤の砂
白の雲
黒の髪
全てが終末に相応しい美しさだったから
世界は美しかったのです
お別れの挨拶をしに
わたしは砂漠に寝そべったの
…
…
違う
違う
違うんだ!!
お別れの挨拶をしに来たんじゃなかったの!
世界の終末を待っているんじゃないの!
生きたいの!!!
だからわたしは砂漠に寝そべったの
青の海
赤の薔薇
白の波
黒の瞳
全てが再生に相応しい美しさだったから!
感じたかったから!
生きたかったから!
わたしは生きるの!!!