詩人:ハリジャン | [投票][編集] |
俺が大好きだったおじいちゃん
弟が大好きだったおじいちゃん
妹が大好きだったおじいちゃん
大勢が嫌いなじいちゃん
自分を貫き通したじいちゃん
じいちゃん?俺も何時かはちゃんとしたじいちゃんになれるかな?
齢二十七になり初めて知った
初めてのお別れに流した涙
今もこれからもずっと覚えてる
記憶や思い出が緩やかに溢れ出した
まるで止まる事を忘れた湧水の様に
逃げ道を作らずに戦って勝ちとれ
価値もない言葉を幾つ並べても
意味の無い涙はあり得る筈がない
歯をくいしばり
拳を強く握る
三人兄弟の長男が居た
病院のベッドで管を通されて
無理矢理死に目の帳尻を付ける
それでも構わないと一晩を供にした
心臓を動かすだけの人形に語る
今までは全く思いもよらない事を
冷たく冷えきった手を握りしめた
偉大な雰囲気で俺達を包み込んでだ
あの面影は影も形も無いけれど
俺にはやっぱり偉大なじいちゃん
何にもお返し出来無かったけど
今度は俺が頑張る番だ
妹が意思を継ぎ
弟が釣りを継ぎ
俺は将棋を継いでく
天国に昇華する前の暖炉に
立ちすくんだ別れを知らない
三人が流した涙が別れの意味だ
森羅万象
無になる平等は
神様だって変えられない
因果応報必ずきっと
おじいちゃんの歴史は俺達で守る
有難うおじいちゃん
永遠に安らかにお休みなさい
今度は俺達が頑張るからね