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[32001] 彼と彼女の話
彼の手から
彼女の手が離れた。
満足な言葉も
愛情も
伝えそびれ
言えなかったまま。
もし
伝えられたら。
彼はそう思い
ずっと涙を流した。
もう2人の時間に
『もし』
なんて都合のいい言葉が
有る筈ないのに。
伝えられなかった
彼の想いの全てが
未練となって
後悔となって
ゆっくりと
彼を蝕む。
彼から手を離した彼女が
後になってから
彼より沢山泣いていた事を
きっと彼は知らない。
2005/04/14 (Thu)
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