月の様に温かい光を持っていた。風の様にこの手をすり抜けた。太陽の様に笑う人だった。雨の様にその想いだけでこの身を濡らした。星の様に儚い夢を抱かせたまま雲の様に掴めない存在となった。目を閉じても、耳を塞いでも私の五感はまだ、貴方を感じているまま。
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