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黒夢の部屋


[124] 夏の夜
詩人:黒夢 [投票][編集]

命儚き夜の虫。



命の消えるその刹那、全てが僕の為にあれ。

命輝くその刹那、全てが僕の為であれ。

きっときっと、最期まで見ていよう。

その亡骸を拾い上げ

もう一度この地に還してやろう。



いつかもう一度、誰かがお前の姿を目にするまで

その命が再びこの世に戻るよう、願っていよう。



お前の灯火が消えるまで


命を


己を


その姿を


誇っていれば良い。



命儚き夜の虫。


永遠の命が無くとも

短いお前の一生を、僕だけが見ていよう。



だから


僕の為だけに。

2005/07/08 (Fri)

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