どうか震える手を離さないで。
怖くて仕方ない。不安で仕方ない。
遠ざかる足音を引き止めようとせずに
涙を流しながら靴音を聞いている自分がいた。
側にいてほしいと言えず。
隣にいていいかと聞くこともできず。
何も言わない貴方の背中を ただ見送っていた。
ただ一言でいい。
私を安心させて。
不安で どうしても疑ってしまいたくなる夜だってある。
私達の指には互いを繋ぐ赤い糸も
誓いの指輪もないけれど
それでも信じている。
私達の絆を この想いを。
どうか手を離さないで。
私も握り返すから。
2004/11/01 (Mon)