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黒夢の部屋


[59] 誇り
詩人:黒夢 [投票][編集]

 『生』のある者への証。『生』を選んだ僕等の誇り。
    僕等の居た風景。僕等が在る光景。
    まるで風に押されるように生きてきて
   それでも簡単に振り返ることが出来るほどの
         短い道だけれど。

     生きている証。生き続ける誇り。
 存在意義を唱えられても、此処に在る意味を問われても
     格好良い答えなんて分からない。
     ただ、ガムシャラに生きているだけだから。

      歩んできた道。歩み続ける先。
     僕等に振り返るべき優しい過去はない。
見えない道を探しながら、未来を照らす灯を探している。
     今は、整えられた道を歩いているだけ。

      望む明日。数時間先の未来。
      日付が変わって一日が終わる。
     そしてまた、今日が始まり今日を終える。
  変わらないけど変わっていく、日常というサイクル。

        ただ今日を生きる。
     僕等が確かに此処に居た証として。

       生きるという長い旅路を。
        僕等が歩む軌跡を。
       生きることで此処に刻む。

       それが『生』ある僕等の希望。
     
     『生』を選んだ僕等の、たった一つの誇り。

2005/02/05 (Sat)

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