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黒夢の部屋


[98] 彼と彼女の話
詩人:黒夢 [投票][編集]

彼の手から





彼女の手が離れた。





満足な言葉も






愛情も






伝えそびれ






言えなかったまま。







もし





伝えられたら。






彼はそう思い






ずっと涙を流した。






もう2人の時間に




『もし』







なんて都合のいい言葉が





有る筈ないのに。






伝えられなかった





彼の想いの全てが






未練となって





後悔となって





ゆっくりと





彼を蝕む。






彼から手を離した彼女が





後になってから






彼より沢山泣いていた事を






きっと彼は知らない。

2005/04/14 (Thu)

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