詩人:じぇん | [投票][得票][編集] |
例えば
小さい頃から動物が好きで好きでたまらない人が
獣医になって病院を開設する
仮に
ペットが怪我や病気にならなくなったら
その病院を開いた獣医は
笑っていられるのであろうか
例えば
ミステリーサークル
あまりにも不可思議なそれは
多くの科学者を魅了する
仮に
一人の男が
一生を賭けてそいつを研究するとする
そして男が死ぬ間際
ついに謎が解明
ところが
多くの謎を呼んだミステリーサークルは
人工的な物による
ガセネタだったとする
果たしてその男は
その事実を知り
知ったうえで
笑って死ぬことができるのだろうか
きっとこの世の中
あらゆる点が一つの線で結ばれていて
好きだ嫌いだも
その一つの点にしかすぎなくて
いかにその線を
丈夫に切れないように保って
その向こうにある沢山の答の中の
「一つ」
に綱渡りをして歩いてくんだろう
さっきの例え
きっと同じ「好き」でも
後者の方は
笑って死ねると
俺は思う