ホーム > 詩人の部屋 > じぇんの部屋 > 草の手紙

じぇんの部屋


[123] 草の手紙
詩人:じぇん [投票][編集]

あっという間に流れた梅雨と
そっと見送る僕の抜け殻
脱皮だなんて大それた事は言わないけど
何気なく君の思考を覗くんだ

どんな非日常的な事が起こっても
結局お腹が空いてしまうから
緑の匂いがプンプンの手紙を書いたんだ

心配ないよ
切手はいらない
ポストもポストマンもいらないよ

ほら
今Tシャツを浮かす風に託すんだ

草の手紙



あっという間に終わった恋も
イマイチぱっとしない僕だから乗り越えられたわけで

誰かを救えるような偉い人間じゃないから
そっと僕の思考を目隠しするんだ

新しい物を生み出すには何かを壊さないとダメで
そんな勇気いっぱいな人間じゃない僕は
懐かしい匂いがする手紙を描いた

心配ないさ
さよならもない
傷つけたり罵倒することもない

ほら
そんな優しい手紙 誰でももってるじゃない


風の手紙


心配ないよ
君に届いてる手紙は
君にしか見ることのできない魔法の手紙


ほら
今通り過ぎた風に
そっと託してよ

草の手紙

2007/07/02 (Mon)

前頁] [じぇんの部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -