詩人:じぇん | [投票][得票][編集] |
田舎育ちの俺が今
渋谷の交差点に立っている
どうしようもないくらい空虚な心に
人混みと言う名の兵隊が押し寄せてくる
みんな気付かないだけ
みんな気付けないだけ
俺は人混みに
馴れてしまった
針に糸を通すほど難しかった前進が
今は攻略本を持つGAMEより簡単で
人の裏の顔を覗こうとする俺の顔は馬鹿面で
なにより
猫背で赤いパーカーの俺は目立ち過ぎる
「人混みに馴れる」
良い事か悪い事かはわからないが
俺の心には
寂しさがあふれてるよ
毎日の様にハチ公前で夜10時半
赤いパーカーを羽織りタバコをふかして
馬鹿だぜ
少なくとも二年前の俺は
こんな自分になってるなんて思いもしないだろうな
田舎生まれの俺が
東京に負けた瞬間
全てが終わったような気がした