海が泣く 風が鳴る 鳥が飛ぶ 人が来る風早の地名をもったこの入り江を風が走る鳥は翼をちぎられて海の蒼さに消えていく人は望みを断ち切られ海の深さを憧れる海鳥の歌にあわせて波は呪いを繰り返す人のまなこは射抜かれて風の速さに見失う風早の地形をもったこの入り江は風の宴風の――――――――――風早(集落)……長崎県西海市に実在する。
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