詩人:浜崎 智幸 | [投票][編集] |
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恋の一つや二つなど
とるにたりないことだけど
世界はまだ暗く──君の愛撫を待っていた
夜明けの不思議な光が君の輪郭をなぞれば
歴史は武器となり──君の正義を押し付けた
肩に
髪に
腕に
胸に
ふりつもれよ微粉末
僕の敵は僕が倒す──安心して
君が守る君の世界
理想は現実の鏡
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主題もなしに小説を
書いた人たちが増えすぎ
世界は甘くなり──君の殴打を待っている
8分19秒 光が旅するあいだに
遺伝の拡散(核酸)は──君の嘔吐をうながした
膝に
腰に
尻に
臍に
ふりかかれよ深層水
君の敵は神が殺す──むごたらしく
僕は阻む僕の世界
理想は現実の鏡
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指に
爪に
眉に
舌に
ふりしきれよ真菌類
神の敵の名前は神──間違いなく
僕は妬む君の世界
理想は現実の鏡
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※太陽光が地球に届くまでが8分19秒です。