ホーム > 詩人の部屋 > カクレクマノミの部屋 > ヒカリゴケ

カクレクマノミの部屋


[54] ヒカリゴケ
詩人:カクレクマノミ [投票][編集]

暗闇の先に光ったのはただのコケ
既に光ることを忘れた人を見透かす
貴方は透明ですか
もうなんかゴチャゴチャしてるね
どうか光を絶やさぬように
前に進んだのは意思だろうか

すんでのところで思いとどまって知る
何かに操られていたかのように愚かさを
回想連ねて苦しみを知る
幾重に祈る銀河の凪を

銀河を超えたら何を見る
どうせと白けたぼくにゃ見れない光
あの子もその子も石ころと
変わぬような意思持たぬ五月蠅い口

もう一歩踏み出せば先があると
思った一歩も繰り返し
飯を食った後味は大概忘れて上がる日
すがる弱さをどう見れば
欺く滑稽な海の中で

希望はここにあったといふ
誰かがずっとここにあったといふ
どうだろうか、ここでいいのだろうか
同じような問答を君にも問う

2020/09/07 (Mon)

前頁] [カクレクマノミの部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -