詩人:もとり | [投票][編集] |
貴方はイイコを強要する
お前なら分かってくれると思ったよ
お前はそういう事を言わない
イイコだもんな
甘い言葉と裏腹に
そうでなければいけないという
刷り込みを植え付けて
本当は我儘を言いたい
本当はずっと傍に居たい
作り笑顔の私に満足しないで
泣きじゃくる私を救ってよ
貴方はイイコを強要する
私は感情を捻じ曲げ
イイコの枠に収まろうとする
不毛な恋は
歪な形に練りあげられて
徐々に徐々にはみ出してゆく
でもそれはきっと
私の押し殺された本音だったのだろうね
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まっすぐ生きて
前に進んでいけば
幸せになれると思っていた
人と真剣に向き合い
思い遣りを大切にすれば
愛されると思っていた
私の望んだ漠然とした願いは
手に触れられそうで
こんなにも届かなくて
目の前で何度も消えていく
そんな小さな希望ですら
高望みだというのだろうか
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貴方は私を好きだという
貴方は私を愛してるという
毎日私に連絡をくれて
時間を割いて会ってくれる
何処に行くにも手を繋ぎ
私が居ないと嫌だと離さず
不安にさせないからと優しく抱きしめ
いつかずっと一緒に居たいねと唇を落とす
でもそれが
一体何の意味が有るのだろうか
貴方は人の所有物だし
私はそんな砂糖菓子みたいな夢を
手放しで信じられる程子供じゃない
馬鹿らしい
其れでも離さないお花畑の思考の貴方も
其の熱を振り解けずに居る私も
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何もかも選べない
何もかも捨て切れない
何も考えず
流れるままに身を任せ
決定打は人任せ
そういう生き方も良いだろう
でもそれならば
手にいれた物に不満を持たず
失った物に未練を持たず
ただ生かされて残りの時間を消化すれば良い
貴方は活きていない
生かされているだけ
今まで通りに
取捨選択をせず
意思表示をせず
誰かが決めた出来事を受け入れて
苦しみの中で幸せだと笑えば良い
貴方が変わる事も
その必要性も無いと言うのなら
周りに出来ることも
私に出来ることも何も無いのだから
目に触れない所で
どうぞ残りの人生をお幸せに
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大切だと思い込んでた物を
いっその事手放してしまえば
本当にしがみつく程の事か
少しずつ考える様になる
ゆっくりと熱が冷めていく様に
時にはそんな工程も必要だろう
感情では何も考えられないんだから
だから感情から離れて
論理的に答えを導き出せるように
物事から距離を置く
僕達は常に頭の中に答えが有ると思っていて
思考の範囲外の答えなんて
全く用意されていないのさ
思考なんて常に知識と経験からでしか
導き出す事しか出来ないのに
考えて悩んで苦しんで
それでも必要だと言うのなら
納得出来るまでとことん落ちて見るのも悪くない
長い目で見ればほんの一部の出来事で
それもまた経験となる
その考え抜いた経験が
また人生を深めていく物で
人生に置いて無駄な出来事は
何一つ無いのだから
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夢を語れるほど純真ではなく
理想を語るほど現実との差異を知らない訳では無い
恋を語るほど純粋ではなく
愛を囁くほど貴方を知り得た訳でもなく
未来を願うほど希望も持ち合わせてもない
可能性など幼い頃に置いてきた
現実 と言う名のしがらみが
私の言動を抑制するだけ
残りの余生に
一体どれ程の価値がまだ残っているのだろうか
きっと命果てた時に
答えが出るものなのだろう
どれだけの意味が有るのか知り得もせず
今日も世界に生きた爪跡を残す
私は今日も
生きている
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油断しているのかな
何も出来ない奴だと
そう思い込んでいるのかな
全員前ならえ
右向け左
一人は居るでしょう
思い通りにならない奴
説得したり
怒鳴ったり
嘆いたり
諦めたり
ご苦労様でした
押さえ付けて捩じ伏せて
独り善がりで高笑い
右ポケットに潜む小さな決意
確固たる証拠を持って
僕は世間にぶちまける
君が思っている以上に
事態はかなり深刻で
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1日に起こった出来事を
凄惨な事件から並べ立て
こちらの都合お構い無しに
耳に入れようと声を震わす
ブラウン管越しに見る光景は
どこか他人事で遠い感じ
犯人の過去には
犯人の供述では
犯人はどうしてこのような
やられた方には関係ない
どれだけ並べ立てようと
どれだけ不遇で有ろうとも
被害者にとって何の意味があるのか
その後の人生が狂わされた物もいる
あの場に居なければと嘆く声もある
止められなかったのかと憤る声もある
いずれにせよ焦点は
その事件が起きた時であり
犯人側の動機なんて事件の被害者にとっては
なんの意味もないのだから
1日1日が過ぎる毎に
風化されていく
被害者の心は置き去りにされたまま
また今日も新しく
機械的に塗り替えられていくんだ
では、次のニュースです
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君がどう思おうと君の勝手
僕は理解も求めない
聞く耳持たずに
否定するなら
初めから知ろうとせず
妄想の中で完結すればいい
理解者は数少なくて良い
好きに決めつけて妄想して
僕を置いて新しく虚像を産み出せば良いよ
それはもう僕であって
僕に似てもいない紛い物だから
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好かれている
愛されているなんて
実感が無ければ分からない
曖昧な物だからこそ
言葉や行動で示して欲しくなる
分かるだろう なんて
そんな甘えを押し付けて
曖昧に濁して濁って
泥の中に心を汚されて
温度差が交差する
周りの人達を羨んで
離れていく心は実感出来るのに
また今日も濁った関係を置いたままに