詩人:もとり | [投票][編集] |
再生ボタンを手にとる
記憶というのは
完全な器じゃないのだろう
曖昧にして
偽りに塗り替える
何回も再生し続けたから
ビデオテープは擦りきれて
言葉はおろか
顔すら思い出せずに
それでも爪を折られてるから
忘れられないままで
こう思い返して居ても
貴方の中では過去のことだし
きっと私の中でも
過去のことなんだろう
ビデオテープを止めて
結局分かったのは
笑って居ても
不安をかかえて
涙してたと言うこと
貴方を失ってから
誰と居ても
何をしてても
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愛されなくていい
ただ2歩後ろからついていきたいの
大きな歩幅
反対に狭まる距離
早歩きする私に
貴方は気付かない
愛されてなくてもいい
ただ 一緒に居たいの
もう少し
もう少しだけ
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貴方を引き止める術を
私は知らない
私の涙が止まる方法を
私は知らない
いつかくる別れは必然なら
もう出逢いなんかいらない
泣いて
すがって
そんな惨めな女になりたくないから
無力さを抱えながら
最後の後ろ姿を見送るの
バイバイ
ありがとう
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怖いのは
君の中で僕という存在が
薄らいでいく事
僕の代わりは
吐いて捨てる程いるの
だから
必要とされなくなるのが
怖かったんだ
捨てられるくらいなら
最初から一人のが良かった
暖かさを知らなければ
こんなにも深く
傷つく事もないのだから
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こんにちわ
一人で寂しかったかな
それとも、もう
僕がいなくても平気なのかな
君ってさ、いつも笑顔で癒してくれたね
でも影でこっそり泣いてたの
ホントは僕、知ってたんだからね
二人での思い出が大きすぎて
僕は泣いてばかりいたんだ
どこにいても
何をしてても
君に逢えなくて、5年
短いのか長いのかよくわからないけど
やっと面と向かって言える気がするんだ
今までありがとう
それと、また会う日まで待っててね
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夕陽が滲む公園のベンチで
何度も何度も腕時計を見直す
タバコに火をつけ
ゆっくり息を吐き出して
溜まった灰を何本も詰まった缶コーヒーの中へ落としていく
信じてる気持ちと
諦める気持ちが
時間と共に反比例していく
あと10分だけ
あと5分だけ
あと少しだけ
タイムリミットまで
もう、少しだけ
残り1本のタバコに手を伸ばす
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闇は空一面に染め上げて
蛍をばら撒いたような霞んだ星の光
街は静けさとうってかわり
華やかな世界へと変貌する
街のネオンの光だとか
夜になると騒がしくなる街並みだとか
全部嘘っぱちにみえてきて
生きてる意味やら
私の存在やら
輪郭がぼやけてきてしまう
ふわりふわりと
香水をふりまいた蝶達が
私の前を通り過ぎる
蝶達に魅せられた虫達は
言葉巧みに誘い出す
私もそちらの世界へいけたなら
独りじゃないのかな
月は少し顔を隠して何もかも見透かすように
星は切なげに輝きを保ったままで
まだ夜は始まったばかり
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君が僕の手をひっぱって
そこから肩越しに見えた世界は
儚くも美しい世界だった
君の居ないこの場所は
誰もが悪意をばらまいて
誰もが憎しみをぶつけ合って
誰もが心と心を殺しあっている
この手がなければ
僕は永遠に迷子になっていたかもしれない
自分という広くも狭い箱庭で
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君が好き
5文字を口にするのに
僕は何日費やせばいいのだろう
君が好き
5文字では表せない気持ちを
君にどうしたら伝えられるだろう
また書いては消し
消しては書いて
想いを重ねていくの
今もこのメールを
送れないままで
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子供っぽい
子供目線
大人っぽい
大人目線
どこからが子供で
どこからが大人?
制服を着ていればまだ子供で
スーツを着るようになれば大人?
タバコをポイ捨てする大人が
過去の自分を叱り付ける
その子供は成長して
また過去の自分を叱り付ける
叱った大人と同じことをしているのにも気付かずに
人の意見を聞かない子供
肩書きだけの大人
どちらが悲しいコトなんだろうね