詩人:もとり | [投票][得票][編集] |
抱きしめたはずの貴方の姿が
目の前で消えてしまったと気付いたのは
泣きながら夢から覚めた時でした
嗚咽を漏らすのを止められず
声を殺して耐えたところで
小さな部屋に響き渡っていくばかり
もう優しいあの笑顔には会えない
少し高めの甘い声で囁いてくれる事はない
あの力強い腕で抱き締めてもらえない
もう 貴方に会うことは叶わない
此さえも夢だったら良かったのに
皮肉にも私の身体を蝕む胸の痛みが
私に強く 現実だと主張している
まだ 立ち直れそうもない
上手く歩ける自信すらない
記憶の中の貴方を
擦り切れる程思い出し
心に焼きつけながらまた眠るの
これが貴方に会える
唯一の手段だと知って居るから