詩人:あいる | [投票][編集] |
いつも滲まないように
見守っていた
ボクだけの感情のキャンパス
始まっちゃいないと絵筆がいう
いつもそうだ
なげだしたら始まらないんだ
初めて声を枯らし
生まれた感情を叫んだ
それは君の名前
人は単色じゃないからひかれあうんだ
君色がボクのキャンパスに愛を塗る
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薔薇のトゲで指をきった
どんな人にもトゲはある
隠しているのかもしれないし
ものすごく突き出ているのかもしれない
それはひどく脆いのかもしれない
そんなトゲも痛みも関係ない
愛ってそんなもんだろう
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『なにもいらないからただ自分が欲しい』
ボクはサンタさんに手紙を送った
クリスマスの夜
サンタが部屋にやってきた
ボウシをとりヒゲをはがすとパパがいた
パパはボクを抱きしめて泣いていた
ボクも泣きたくなった
パパは『今、プレゼントを渡した』と言った
大きな袋の中にはなにも入っていなかった
ボクも今日、息子にあの夜のプレゼントを渡そうとおもう
あのときの暖かさで抱きしめて
ここにいる。って
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此処からそこまで距離はこれだけ
近づいても僕だけ世界と繋がらない午後
君の記憶の花束にある僕の色を枯らして
つぶして
戻りたい過去にバック
できるはずなく鏡に映るバカにファック
あと何回思いでを鳴らして二人が見つめ合うのだろう
持て余す感情逆流
過去から来た青い祈りに現在の僕がいまいち胸張れなくて下を向く
もどかしくて逢いに行く
もし僕の人生が誰かの読んでる本の中ならこんなにハラハラさせないでくれ
でもこの鼓動は忘れちゃいけないんだと
こっそり心に傷をつける
忘れかけたら消えない目印を君と確認しよう
いまいち胸晴れなくて自由と束縛の世に叫ぶ
胸の綻びを紡ぐすべ言葉を僕は持ち合わせてないけれど
いまさらけだした感情をしまいこむなんてもったいなくて
僕らは流されぬ愛にいく
結局
僕の答えは僕から君まで距離を零にしたいだけ
重なる鼓動は忘れちゃいけないんだと
こっそり心に傷をつける
忘れかけたら消えない目印を君と確認しよう
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夜だけが空を宇宙色にする
ガラス細工はひどく壊れやすいからこそ美しい
君は僕の瞳を鏡にして前髪を気にする
壁にちりばめた画鋲は星屑のようにニビ色に瞬いている
何万年も釣られ釣られ続けている頭の悪い魚
窓枠に積もった埃
電池の切れかけたリモコン
ふりかえれば
錆び始めた星屑
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水の中から見上げた空は緑に近い青だった
こんな素敵な空を見たから人は緑を青と呼ぶのかもしれない
ふと、そう、思った
木でできたギターに小さな空が映っている
木陰は風を蓄えては陽射しに流している
自分を見失った自分は見失った自分を探している
夏の強かに羽を広げる樹の葉が青かった
きっと、この、色も
空に落とした想いが波紋を広げる
どこまでも空は澄みきっていく
想像のなかには、水とか樹とか空の境界線は創れない
ふと、そう、
想った自分が此処にいた
汚れていた自分に
広がれ波紋
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貝殻がカラカラわらった
カラスがせっせとゴミを漁る
人間は、はしゃぎながら日が暮れると帰った
野良猫は呆れてアクビをした
海は何も語らずうつむき、嘔吐を繰り返した
寄せては返す、ゴミの波
重油にまみれた鳥たちは、見せびらかすように重い翼を広げ死んでゆく
珊瑚たちは今夜も月の光が射さないと、土に還って空に舞う
後の世代に任せたと
人間たちはそれでも、まだ腰を振りながら首を吊る
吹き抜ける風は鼻をつまみ
深海魚は泥のように眠る
小さな子供がお菓子の袋にゴミをつめて帰ると
貝殻はカラカラ笑った
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何が嫌で
何に迷って今日や昨日をみる
全てを悟ったと勘違いしている「時分」がいる
すぐそこで冷静になれという「自分」がいる
あらゆる感情と手を繋いだまま
その手を離せずに千切れそうになる
気づくと右手と左手を繋いでいるだけ
手を開くと明日がみえた
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いつでも不幸はこっちの味方
映像だけのテレビに迷わされる
聞こえるのは暗闇で見えない自由が逃げる羽音だけ
孤独という孤独
遠くの空が揺らぐ
さあ、なにから始めよう
今、手の中にある時間と過ごす日々
口笛を響かせよう
ボクにたまたま口がついていたから
どんなに明るくても
響いてくるのは羽音だけ
そんなときは
口笛を吹こう
ここにいるよって
存在を証明するんだ
見えない自由はボクの中を飛び回る
ボクは自由の中をトビマワル