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薄くしか積もらない地元は海と空の境界はない
したいことが見つかった
いくつになっても誰かのためじゃなくてやりたいことがあるの
ボクは弾けないけれども音は鳴らなくとも
君の演奏をみたいな
降り積もる白鍵に墨を垂らそう
この街が鍵盤
それはそうとなんで半紙って呼び方なんだろ
2つでやっと1つなのかな
2枚の半紙に描く無音に足跡の音符が続くよ
強く吹雪いてきた
筆で墨を巻くボクを指揮者みたいだと笑った
手が冷えたならボクが繋ぐよ
願いならいつだって君が叶えるよ
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悲しみを束ねたのが
その花束なら
ボクの言葉など二束散文
枯らすのはいつだって
ボクのほう
また何かの種を蒔くからいいのよ
君をひき止める1秒の
息を引き取る日常の
そのどれもが悲劇か喜劇か
ただ今日の空もいつも通りだ
摘むのはいつだって君のほう
今日も水を撒くからピントを
合わせないで見える虹を
追いかけた
日々を聞き取るリビドー
平凡を束ねたのが
その花束なら
ボクの声など二束三文
花の名前は知らないけれど
綺麗だって言う君は綺麗だ
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一緒に夜通し起きてた真昼の月だけがボクらの味方
思い出に色はつけられないけど
ちょうどあんな彩り
冬将軍も春一番もイトコみたいなもんかな
愛と安心も親戚らしいよ
君もボクも変わるけど
運命は拗れてそこらで跳ねてる
線香花火を落として
君の髪を揺らす
それがあの風の一生でも
それはそれさ
光に透けた君の銀髪みたいな透けた白髪
言ったら抜かなきゃなんだろな
枝先にしがみついてた花を落とした
どうか振り向かないで
上手く掴めない日々を愛そう
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目覚ましの代わりか
君の震度1を思わせる心音
遅い朝食が何よりの贅沢なんだ
余熱で鳴り止まぬ拍手をしてる
スキレットの目玉焼き
危うさを含んだ突き抜けた幼さを
懐かしいで終わらせないで
部屋の片隅に凪ぐ綿埃
胸の内を巣くう諦めにさざ波を
こうやって指を回して
そんな仕草も
2人なのに誰だってする目隠しも
全て見えているトンボも
明日も見えてないボクらも
たまには臆病でも許してよ夕焼け 
色々知ってしまったけど
遠回りじゃないよ
帰ろう。帰ろうか。
たとえそれが進んでいるとしても
窓辺に着けた三日月の船
胸の内を救う掃き溜めに愛を
ボクの手は小さい
ボクよりも君の手は小さい
手をあわせて
人みたいだって笑った
夜が滲む前に
曖昧な今を追いかけよう
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ボクは風景の一部として捉えられていく
思い出せない快楽は頭の隅に座礁してる
その成果を頬張るのは、朱色を吐き出す海か、
片想いを催してる月くらいのもんだ
いつの間に汚れてた白いシャツ
いっそパレットのように生きれたらな
何気なく朝刊に穴を開けて世界を覗いた
濁りのない銀河のような眼で
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狂騒競争協奏胸葬
もてあそばれたり、じゃれあったり
足踏みか地団駄
積み上げては崩して
だから、過不足になるんだ
感性しだい夢の国
毎日が創刊号
詩人に口あり
文学なんてどいとくれ
君のそばに置いとくね
願わくば、いつか想いを追い越して
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前世ぐらいからの運命の糸が
こんがらがってしまいこんだのが脳ならな。
想いを滞納してたのかな
繋いだんだね
閉じこめた誘惑が
ドアを撃ち抜いて
春雨に癒着した傍観劇に
サインを送ろう
水溜まりが捉えた風さえも攻略法のない明日を狙ってる
屈折した光りも
もとより祈りも
意図が反射して
泣きたくなるくらいに
命は運ばれていくんだね
愛を留めても
哀を流しても
あ
ではじまって
ん
でおわる
とどめたり
さえぎったり
つかまえたり
つまづいたり
さしのべるからね
不確かさを信じていた
月曜にネクタイの手綱をかけて
火曜に逃がして
水曜は君と
木曜とじゃれあって
金曜と暦を消して
土日の合わなかった予定や辻褄がねじれたのが脳ならな。
また運ぶね。
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憂いが優しさになるには
なにが足りなかったの
音速より早く涙がこみあげると
目頭は熱くならなくて痛くなるんだ
春先は花粉が酷かった
涙の量は正常だった
地球に優しくないボクら
過ちを憂いても解決はしないんだ
不要不急とゴートゥーが
心にとって
対義か類義かわからない
毎日できることをやろう
矛盾の中に優しさを忍ばせて
庭の花木に水をやろう
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冬はそーいうもんだから
不愉快ではないな
飲まないでポケットで
握るカンコウヒー
春猫を頭に乗っけて
弾むように前へ
動線はゆるやかに
光をまとい風車
夏烏は延びた陽を
勿体ぶるように
なき散らして
ひぐらしと二重奏
秋雨は心象を映しすぎる
ときに美しすぎるんだ
どうか急かさないで
四季の死期を指揮する稲穂
怠惰にまみれた字体も
稚拙な文章も
出なかった喉仏も
届かない神風船
文字も色も声も
優劣なんてないんだ
ボクはここ
いま、ここ
君の向こうに
いま行くよ
あいらびゅ
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まだ2019だって勘違いしてる扇風機に
立夏だと囁いて
湿気た空気をスクランボー
決壊することなく
涙を吸い続けた枕
でっかちなのにスカスカ
低反発から猛反発
ボクの頭をひっぱたいてよ眼はひらいてるのに醒めてないんだ
民主主義だと思ってた歯ブラシも
自分勝手で足並みが揃わない毛先
平成からの生き残り
伸びた前髪は
いい感じに令和をぼかしてる
ホットからアイスへ
ホッとから愛すへ
安心と愛は親せきらしい
挽きたての苦味を
おぼえても舌足らず
人生は甘くないらしい
マスクでのっぺらぼう
無口でも無礼講
今はラフにステイホーム
話せなくて
フリダシみたいだ
ここは音がない世界デモ
口先の愛より
指先の会話
愛しくなったらこの指とまれ