詩人:あいる | [投票][編集] |
能書きはたれるだけたれて胸に空いた穴にポイ
文末まで降下した
下駄箱ではたいた砂は
つまらない今日の軌跡
圧縮した想いは塵取りじゃすくいきれなくて
でもため息で吹き飛ぶ程度
あとちょっとで人は
理想に届かない夢花火
声を枯らして明日を唄った
採点はされず
ボクは昨日までの答え合わせに追われてる
炭酸の泡の限りを尽くして
今を描いて放置
端から消えゆくさだめ
下駄箱でロジックが割れる
あとちょっとで人は
無希望にはなれない慣れない
解け合って飽和する際には気体に添えないんだ
使用上の注意書き
結果から言うと有毒らしい
赤点からやり直そう
平均点なんか知りたくないんだ
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ホコリかぶったら払えばよかったんだ
いつかまとめてやっつけてやるなんて
横目で汚いところは見ないふり
脆い理想は曖昧で甘い
気づけば君じゃなくボクのため
静寂に弱くなった
ついでに側にいつもいた暗闇も居なくなった
1人ぼっちの大切さを忘れて
小さい液晶を指でなぞる症候群
そんな作業に両手を使っちゃダメさ
時は止まらないよ
もうすぐ冬が来るらしいよ
誰が君の手を握るんだ
使いきりのカイロより
発熱するインナーよりも
温かい自信はないけど
充電はできる気がするよ
安心と安心感は別物さ
あきらめると優しさはもっと違うんだ
曇った窓ガラスを指でなぞる
すぐに消えちゃうけど
大事なのはそこじゃないんだ
澄んだ冬空なら
小さな声もボクの耳に届くよ
電波もメディアも要らないから
目の前の君だけが君だよ
伝えたくなったら
伝えちゃえばいいんだ
いつかまとめて長々と綴ってやるなんて
いざというときに圏外さ
喉が震えて音が鳴るよ
聞こえなかったら聞き返せばいいんだ
握った手は
ほら、こんなにも
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針と糸で夜空に
絵を描くような君の儚さ
継ぎ接ぎしてきたボクらの日々
か細い声で糸を手繰り寄せる意味
見えない星たちも
空の装飾の一部さ
流れ星が雨になると信じてた
君の涙は何等星だろう
全部に名前はつけられないよ
頬で完成する星座
失った涙たちも
心の一部さ
星座を切り取って空に還すよ
明日にも輝くよ
問答無用に朝焼けていく
もう少し夜が
君を隠してくれたらな
槍と盾で記憶と戦うようなボクの弱さも
虫とり網で風を捕まえようとする2人の矛盾にも
すべてに印をつけて
君と名前をつけよう
継ぎ接ぎは綻んで
星たちは瞬きだすよ
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パレードの人波に溺れた
重力を忘れた紙吹雪きは
月色の曇り空に舞った
君は遠巻きに
その灯りを指差していた
揺れるみなもは生温い
子どもたちは連なって
流れ星のようにかけていく
いくつ願おう
こんな夜は全て叶えばいい
叶えばいいよ
綿飴の寿命がきて
割り箸は役目を終える
ボクにも役目はあるのかな
君は遠巻きに
その灯りを指差していた
破れた金魚すくいの輪っか月をすくえなかった
いくつ願おう
こんな夜は全て叶えばいい
叶えばいいよ
全てが過去形になるまえに
君と曖昧な今を追いかけよう
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朝色が海に連れていかれて
一瞬の紫は橙に染まる
君というフィルターを通して
色彩が笑った
夜中から朝方の海辺
日々の泡
解かれたラプソディ
呼び止められた星々
光にあせながら流れていく
主役は未定
季節を音にかえて
君はさざ波と踊る
糸は絡まるものだから
面倒でも一緒に解こう
どこに繋がってるかは
楽しみにとっとこう
朱色の朝焼けで
ボクは靴を放り投げて
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ボクら足跡だ
終わらない鬼ごっこ
近づいて離れて、
逃げて追いかけて
単純で楽しかった
どっちが鬼か忘れて
触れ合えたらな
靴下みたく
寝るときには結ばれたいな
ボクら足だ
今日は遠回りしよう
同じ分だけ君と疲れる
手達みたいに繋がりたいな
ボクら眼だ
見つめ合うことは
できないけど
いつも同じ景色を見れる
気持ちを伝えたくなったら
もう伝わっちゃってて
同時に溢れるんだ
馬鹿らしいくらいにいつだって
身体はボクらのそばにいて
星の数ほどの細胞が
見つめてるよ
じゃあボクらはどこにいる
終わらないかくれんぼだ
ボクらの間
ひとのあいだ
人の愛だ
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蝶々結びするには
紐は2本必要だって知ったあの日
思い出は感情より遅刻する
満潮に気づかないで
サンダルは波に消えた
こちらから声をかける
どんな返事でも
その裏側ばかりみようとしてた
出逢ったことを呪わないで
まっとうしたのなら別れも愛しい
一生懸命に背負う必要なんかないよ
もともと返しきれない命
例えそれで今が滲んでも大丈夫
あなたにもらった名前があるから
手を繋ぐには
隣にいなきゃできないって知ったあの日
いや知っていたはずだよ
温もりはいつでも
すぐに手の届く距離に
孤独って奴が好きなわけじゃないけど、
そいつが望んでくれるなら
ボクのそばにいればいい
1人ぼっちになんてさせないよ
沈黙も苦にならない
思い出の表情は埋もれない
あなたにあの日はどう映っていたのかな
隣に並んで手が4つ
両方繋いで向き合いたい
紐が解けたら思い出して
かけがえのない今を
結びなおして
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理想のリズムは
少し走って半拍ずれてる
ボクらの心拍音みたいだ
それでも君と
同じ時間を泳いでる
胸の穴を塞げるもの
とりあえずでいいよ、今は
時間にカタチをつけて
ボクらはそれを
摩耗しているのかな
研磨しているのかな
そんなボクの脳を弾く
君のデコピン
理想のメロディは
少しひずんでて耳に障る
誰かの呼吸音みたいだ
それでもボクら
違う景色を見てる
胸の穴を塞げるもの
とりあえずでいいよ、今は
寿命にカタチをつけて
ボクらはそいつを
眺めてるのかな
見張られてるのかな
そんなボクの涙を弾く
君のデコピン
何か思い出せそうな
優しい指先
何か思いついたよな
愛しい温もり
穴があるなら
埋めちまおう
心をみつけたよ
思い出で蓋をしよう
生まれ変わったら
こりずに開けよう
古傷なんて
もう古いんだよ
隠さなくていいよ
新しい傷をつくろ
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感情の仲介人として
雇われた心
自分で精一杯なのに
それなのに君は誰かを救うの
心から辞職願いがきたよ
こんな忙しい気持ちは
整理できないよって
からっぽの君は
そいつにも感謝して
送り出すんだね
君の欠片から手紙がきたよ
1つに戻る気はありませんもう探さないで下さいって
君は君じゃなくなりそうでも心から笑うんだね
形ないアレコレが
言葉にかわって
また解けて
形なく君に染み込む
慌てて話さなくていいよ
もう離さなくていいよ
君の眼に耳に腕にはなれるけど
結局、歩きだすのは
君なんだよ
君の嬉し楽し哀し苦し
全部、聞くけど
大声出して泣くのは
君なんだよ
大声出して泣いていいのは
君だよ
夜の粒子が夏色に染まる
まだ間に合うよ
放射状に広がる光