詩人:あいる | [投票][編集] |
理想のリズムは
少し走って半拍ずれてる
ボクらの心拍音みたいだ
それでも君と
同じ時間を泳いでる
胸の穴を塞げるもの
とりあえずでいいよ、今は
時間にカタチをつけて
ボクらはそれを
摩耗しているのかな
研磨しているのかな
そんなボクの脳を弾く
君のデコピン
理想のメロディは
少しひずんでて耳に障る
誰かの呼吸音みたいだ
それでもボクら
違う景色を見てる
胸の穴を塞げるもの
とりあえずでいいよ、今は
寿命にカタチをつけて
ボクらはそいつを
眺めてるのかな
見張られてるのかな
そんなボクの涙を弾く
君のデコピン
何か思い出せそうな
優しい指先
何か思いついたよな
愛しい温もり
穴があるなら
埋めちまおう
心をみつけたよ
思い出で蓋をしよう
生まれ変わったら
こりずに開けよう
古傷なんて
もう古いんだよ
隠さなくていいよ
新しい傷をつくろ
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感情の仲介人として
雇われた心
自分で精一杯なのに
それなのに君は誰かを救うの
心から辞職願いがきたよ
こんな忙しい気持ちは
整理できないよって
からっぽの君は
そいつにも感謝して
送り出すんだね
君の欠片から手紙がきたよ
1つに戻る気はありませんもう探さないで下さいって
君は君じゃなくなりそうでも心から笑うんだね
形ないアレコレが
言葉にかわって
また解けて
形なく君に染み込む
慌てて話さなくていいよ
もう離さなくていいよ
君の眼に耳に腕にはなれるけど
結局、歩きだすのは
君なんだよ
君の嬉し楽し哀し苦し
全部、聞くけど
大声出して泣くのは
君なんだよ
大声出して泣いていいのは
君だよ
夜の粒子が夏色に染まる
まだ間に合うよ
放射状に広がる光
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カッターナイフを振り回す少年
空を切り落として
あの子にあげたかった
みんな離れてった
空は落ちてこない
君の名を空に刻むよ
手を振り払ったあの日
いま同じ空を見上げてるかなぁ
こぶしを振り回してる老人
三日月を捕まえて
あの子にあげたかった
ボクが放った汚い言葉
同じ音でも君だけ綺麗
君だけはそばにいた
月は砕けない
心を見つけたよ
尊い話をしよう
流れる時間にかまけて
愛しい惰性で密度を失う
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羽が生えてたことに
今になって気づいたよ
どこかの薬と
同じにしないでほしい
思い出の半分は
優しさでできてる
残りの半分を
これから探しにいこう
風をつかまえにいこう
ランドセルで会社にいこう
残したパンの耳を隠そう
秘密基地で暮らそう
一番星見つけあおう
神様なんて誰だっていい
2人乗りして怒られよう
喧嘩しよう
傘さしてスカイツリーから降りよう
お香の匂いをおそろいにしよう
昨日見た夢の話をしよう
未来の話をしよう
生まれ変わったら
仲直りでもしよう
運命なんて見えないから
信じられるんだよ
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夕暮れと夜のまんなか
フライングして点いてる
街灯が手招きしてる
不器用さを愛する湿気は
付き合いたてのカップルを包んでる
タッチパネルで拡大しても心の内側までは覗けないよ
明日もきっと
明るすぎる夕暮れに
点灯し始める光たち
あの頃のボクらが
追い駆けっこしてる
気持ちに追いつきたくて
仕方なかったんだよね
よわむしな季節は
手のなる方へ
陽がのびたことにも
気づかないでいいの
今を生きるの
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もしも神さまがいるなら
こんな世界じゃなくたっていいはずだろう
逃した魚はでかいよ
そうやって得意の自己暗示
本当はやればできる子
いつからかやらずにできぬ子
出る杭は打つよと脅され
なんにもしないと陰口
泣き方も忘れそうだね
限界があるよ強がり
将来の夢は今の夢
たいそーなことは描いてない
流れるように進む日々
退屈しのぎの毎日
気持ちに比例しない表情を救いにきたよ
自分との仲直り
心の里帰り
迷子になった感情を
迎えにきたよ
もし言葉に力があるなら
みんなとっくに救われたっていいはずだろう
割れてもいいと買った
プラスチックのコップ
片付けは早かったけど
やっぱり元には戻らないよ
姿形かえてみても
心の痛む場所は一緒
大切は大切なままで
君はどーか君のままで
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千の風になりたいとか
欲張らないからさ
梅雨明けを報せる
君の風になりたい
君の髪を揺らす夏になりたい
地鳴りがするような愛情はないよ
手から溢れ零れるような
幸せばかりあげられないよ
道しるべをなぞっても
行きたい場所に
辿り着かないボクら
立て札を置いた誰かを恨むの?
Why do you lost you
2人を浄化しあう作業を
愛と名づけるなら
汚れた君をもっと見せてよ
雨だか汗か分からないけど
一緒に踊ろ。
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恐がればいい
捨てられている仔犬
思い切り噛みつけばいい
見えない痛みは
分け合えるよ
ボクに分けてよ
枯れて風で転がる落ち葉
落ち葉は枯れてから落ち葉
恥ずかしがらずに
胸をはってよ
お客のいない
メリーゴーランド
継続は力になるらしいよ
君を見てくれてる人がいるよ
溶けそうな雪だるま
別れの言葉は
サヨナラだけじゃないよ
抱き抱えて
体温の一部にするよ
またね
傷つけ合うことを
おぼえるまえから
抱き合うすべを
ボクら知ってたはずだろう
自分のことを
責める強さが
あるならどーか
たまには小さな
愚痴でも零せよ
ボクが拾うよ
磨いて還すよ
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乾燥から肌をまもるって
つけすぎた化粧水は
頬を伝って零れた
ボクは君の
何をまもれるのかな
エコじゃない君の泣き方は
涙をすぐに空っぽにする
ドライアイが酷いから
目薬はすぐに使いきる
薄っぺらい夜を剥がせば
風化した瞳に風は入るかな
冬に向日葵は咲かなくて
夏に雪は降らなくて
ボクらにも矛盾はないよ
笑いながら泣いたり
哀しそうに笑う
トンボの羽根の透明度で
明日にモザイクをかけるよ
エコじゃない君の泣き方は
人間らしくて美しかった
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君が零した涙なんて
世界中の誰も知らない
君は小さな部屋
水に溶けない油みたいに
ボクらは強引にも混ざれはしないのさ
溶け残る時間にゆだねる雑音
汚ないも綺麗もないんだ
君は小さな部屋
鍵もかけずに明日を眺める
緩やかな鼓動でノックする
それとなく君は今を知る
君が零した涙なんて
世界中でボクしか知らない