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あいるの部屋


[102] 真昼の月
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言葉は覚えたはずなのに


簡潔には言えず
縮めた複雑





生まれたままの姿に
戻してくれた
緊張とは無縁





息きらして笑う
本能の熱量があがる





君の胸に最速で届く
言葉を催促したけど
脳内麻痺
沸騰して溢れちまった





興奮気味な空気が震えた
声が跳ね回る
切り裂く平凡






お互いにとめた呼吸
こんなに火照るのは
日差しのせいにでもしてよ





言葉だけが全てじゃないよ

足りなくて補うんじゃない




みたくない世界もあるのさ

まだ少し恐いから


君と眼をあわせていよう





眠れない真昼に

デコボコした月が
風をうけて昇って溶けた





また君と眼があった

こんなに火照るのは
日差しのせいにでもしてよ



初めて見た世界は
愛で保たれていた

2007/12/04 (Tue)

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