詩人:あいる | [投票][得票][編集] |
三次元の世界すら
把握できずに
平面で重力を忘れた
地球の自転の力に
ついていけず浮遊する
表裏の或る面の皮
その中間に潜み
バランスが保てず
鬱と手を繋ぐ
もったいぶらないで教えて
世界を悩ませる普通の定理
答えのない偏見に
拳は宙を舞う
幸せと不幸せを読み上げるニュースキャスター
もったいぶらないで教えて
ボクとボクの距離
涙もなしに
簡単に読み上げてみせろ
きまぐれに太陽も
夕焼けてるのかい
思考回路を凌駕する夕日
眩しいのにボクは
それから眼が離せない
平凡でいいと世界が言った
平凡がわからないと
ボクは泣いた
ブラウン管の中で
まだ何か話すキャスター
仰げば早くも
星が煌めきはじめている
泣きやんだのに
ボクは
それから眼が離せない