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あいるの部屋


[164] 首輪にキス
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みんな心にいくつか世界を持っていて

吐き気がするくらい
大切で

寂しさや苛立ちの
穴埋めしてる




近寄んないでくれ


鬱るよ



悠然と裂くよ





濁すものなんか

一つもいらない





ボクはボクが嫌いだ







革命家でもなんでもない


誰の味方でもない




迷い込んだ
後ろの正面だぁれ

願わくば
ただ悠然と咲くよう




みんな心に
化け物が住んでて

そいつを
いつ発狂させよーか
悩みながら過ごしてる





世界中の飼い犬の首輪を外してあげたい



何匹が帰ってくるのかな



被害妄想をおつまみに酒を飲む


づるいな人間
逃げ道だらけだ
テイタラク


死んじゃった家の犬が
帰ってきて

ボクを埋めようとする


ほらね言葉なんてさ



振り向けば
尻尾振ってるボクの
悲しみの合図


まだ未確認の感情が
出番を待つ


当てはまることはなくて



スポットライトを
浴びることのない
一人ビンゴ大会




買い物にいったら


半額のシールを
ボクは貼り付けられた


その瞬間に群がる群集


なんでボクを
選んでくれたの?




安いからだよ。



中身なんかみちゃいない

つくづく救えないよ


価値なんて
掘り下げたら無限大
比較をなくしたいわけじゃないのに


残ってしまった後悔たちに
挨拶まわりを済ませた


またね。


跳ねられて冷たくなってる犬がいたから
もう跳ねられないよーに
道の隅に運んであげた




お前が死んで哀しんでくれる人はいるかい?


零れちゃった涙が
悔しくて

スギ花粉のせいにして

夜になれば怖くなって
自分抱きしめ眠る
レム睡眠





今日も空気は澄んでて
ボクは生きてる。
何を望まずとしても。



願わくば

ただ悠然と咲くよう

2007/03/20 (Tue)

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