持ってる匂いは夏の風そよ風が「素敵よ」青空の雲を流していく麦わら帽子がフワッと轍道に落ちた日陰で仰向けに寝転がる海鳴りの子守歌蝉時雨が包んでくれる干された布団開け放たれた窓際の風鈴が揺れる虫採り網から抜けだした蝶は空を海だと想いこんでいるいつのまにかぬるくなった麦茶陽は沈み始めていた蝉の脱け殻は命にしがみついているあの蝶はうまく泳げてるかな夜空の星屑瞬いている星がいつかの蝶に観えた
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