ホーム > 詩人の部屋 > あいるの部屋 > closet

あいるの部屋


[270] closet
詩人:あいる [投票][得票][編集]


恋をしようと君がいう、

泡をただ眺めている
それは化学の実験のようで

失敗も成功も投げ出しちゃって
クローゼットは
今も半開のまま


ジキルとハイドにダンスミュージック

透けるタイプライター
聞こえてるのに
恥ずかしくはないかい


飛び交う視線なんて
塗り重ねて君のチーク


地雷はファストフードのドライブインに

気遣う会話は人類の退化に
ひび割れた過去は東西の仕分けに


読唇術も読心術も興味がないダンスミュージック

朝方のドライブイン

少し、少しだけ
その輪郭のぼやけた灯りを
わけてくれないか


袋小路のシロナガスクジラ

泡をただ眺めている
スパークリングワイン

ドン・キホーテと風車にダンスミュージック


積もり積もった塵は
7色の尾びれに
白旗は打ち込んだ杭に
花色の猫は瓦屋根に

戦後初でも
全米が泣いても

全然信じないんだ
全ては体感が決めるんだよ

恋をしようと君がいう、
らしくないなとボクはそばに行く

2014/12/11 (Thu)

前頁] [あいるの部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -