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小さな貝がらの部屋


[511] あの日の手紙
詩人:小さな貝がら [投票][編集]

気の利いた
綺麗な
レターセットすら
私は持っていなかった

ルーズリーフから
紙を取り
ただ思うまま
鉛筆を動かした

間違えを消せるよう
私は鉛筆を選んだ

紙を二つ折りに
してみたが
封筒にしまう事
出来なかった

その手紙は
毎日私のカバンの中で
押されながら
日々過ぎる

ぐしゃぐしゃになって
月日経って
少し色褪せて来た

一月 二月
季節は知らぬうちに
春を迎え

また月日だけが経つ
幾月過ぎても
私の心は未だに
貴方一色(ひといろ)で

どれだけ月日経とうが
貴方への
思いは色褪せない

あの日の手紙は
いつまでも輝いた
私の心の中だけは
色褪せずに輝いた

By 音無詞 詩

2010/03/21 (Sun)

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