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小さな貝がらの部屋


[640] 夕暮れ
詩人:小さな貝がら [投票][得票][編集]

会う時は笑顔で会えるのに
何故別れる時は
又会おうねとか
又電話するねって
笑顔で別れられないのだろう

又会える日が必ず来るのに
すぐ会える距離じゃないからかな
寂しさが襲ってくるのは
この寂しげな夕暮れのせい?

そっと手を握った
帰り道のあの駅までの
短い距離だけど
それでもいい
少しでも貴方の
温もりに触れていたかった

この夕暮れは
とても綺麗で
優しい気持ちにもなるけど
どこか切なくて
何か果てなく遠く感じる

少しずつ寒くなってきたのも
理由なのかな
全て時のせいにして
自分の気持ちを誤魔化した

だけど誤魔化し利かない
気持ちが涙に溢れ
恥ずかしい位に
人前で泣いた
人前で貴方を抱いた

この温もりが好きだった
何よりも好きだった
夕暮れの中に落ちた涙は
キラキラと空に馴染み
明日の朝へと繋ぐ

夕暮れの中に
消えてく背中
愛しい背中
貴方の背中

夕暮れは
時に優しく時に切なく
私の胸を痛ませる

2023/10/30 (Mon)

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