| 詩人:拓 | [投票][編集] |
君をさらって
逃げよう
楽園へ
君を苦しめる
全ての
鎖を焼いて
君をさらって
逃げよう
楽園へ
君を苦しめる
全ての
鎖を焼いて!
僕と行こう
逃げよう
我慢の日々は
終りを告げる
もういいんだよ
全て
焼いて僕と
行こう
| 詩人:拓 | [投票][編集] |
また同じ夢の中で
あなたは手を
握り返してはくれない
僕が見えないのか
まだ息はしてるのに
また同じ夢が始まる
あなたは手を
握り返してくれない
僕が分からないのか
まだ暖かいのに
また同じ夢で
全てが止まる
階段が
テレビの笑顔が
廊下が
ノートの文字が
消えて
また同じ夢の中
| 詩人:拓 | [投票][編集] |
汚い子犬が
僕のポチ
宛てもなく歩き回って
居場所を探している
独りになると
泣いてしまう
助けに行くと
泣き止んで知らん顔
外ではいつも
黙ったままで
何かをじっと
耐えている
今日もポチは
泣いている
見に行くと知らん顔
でも僕には聞こえる
小さな泣き声、
押し殺した泣き声
| 詩人:拓 | [投票][編集] |
どんなに急いでも手遅れです
最後に見た貴方は黙ったまま
僕が狂ったとでも思いましたか
貴方の冷たい視線
右腕に憑いた…
切り刻んで…
貴方の視線が
固まった
あっちこっち行ったり来たりは疲れました
もうこれで最後にしたいから
いつものように優しく
微笑んでいて下さい
やけに丁寧な態度
重く沈んだ…
冷えてく…
貴方の声が
遠くに聞こえる
貴方の全てを愛します
どんな僕でも認めてください
心を泳ぐのはいつも綺麗な愛だけじゃない
僕がまだ迷うのは貴方がたまに見せる
優しい笑顔
右腕に憑いた…
切り刻むのを
楽しんでいるのです
右腕に憑いた…
切り刻んで…
貴方の視線が
固まった
| 詩人:拓 | [投票][編集] |
部屋を回る空気が流れる音を聞く
何も
考えられない
途中で
残してきたもの
虚しく消える
軽い吐き気
風で揺れる
ひらり
ひらり
一番の問題は
愛されないことじゃない
自分を愛せなかったこと
もう 動けない
壊れてしまえ
幸せに
| 詩人:拓 | [投票][編集] |
霞んだ赤く染まった空が向こう
細く痩せた月を浮かべて
あまりにも綺麗で
僕は死にたくなる
濃い青に塗って
濁った水の底のように
滞った空気
ぼやけた悪い夢の中
古い絵の具で浸けよう
今でも構わない
けど悔いはないなんて言えないよ
まだ叶わないことが沢山ある
僕は誰?
確かにそこにいると
言えるの?
見ると汚点だけがそこにあるようで
僕は死にたくなる
腕もあがらない
疲れに救われ
| 詩人:拓 | [投票][編集] |
出会いすれ違ってく人達
手を繋いで
離れてく人達
その両手に
抱えきれない
傷を胸に隠して
笑顔の中に涙
傷付いても
傷付いても
求めることをやめない人達
欠けた魂を探すように
彷徨う人達
にっこり笑顔に
悲しみの波を漂わせて
生きる人達
| 詩人:拓 | [投票][編集] |
優しい手がずっと頭を抱いてくれた
全て涙で暗く霞んでよく見えない
目の上を撫でる仕草が過去とダブる
それが誰か
もうわからない
恋人だったのか
母親だったのか
それとも
妄想の人だったのか
ちぎれないでプラプラぶら下がっている
肉を切るような
感触…
勝手に入り込んだ異物を引きずり出す
破けて痛い
あぁわかったよ
俺が間違ってたんだね
隠された期待に気付いてやれなくてごめんよ
最期には背中を押してくれた
感謝してるよ
大丈夫このままなら
誰にもバレない
捕まらない
分かるはずがない
誰も届かない部屋で
殺り遂げよう
一人じゃないよ
永遠に一緒だよ
名前も知らない僕のママ
あまりに簡単だ
振り返るも虚しい程下らない人生だった
| 詩人:拓 | [投票][編集] |
ベタベタした関係は好きじゃない
気が向いたときにふっと思い出す程度で
後ろを向けば他人そんな
軽い付き合いがいい
闇に消え入るような孤独に癒される
けれどその孤独に深く
傷付いているのも事実
見上げた茜の空はやがて
深い碧に変わり
| 詩人:拓 | [投票][編集] |
人は怯えて人を殺す
人は怯えて人を愛す
人は怯えて夜涙して
眠れないまま朝を見る
臆病な人
寄り添っても
怯えて愛を殺す
その傷がまた誰かを傷付け
愛の輪のように繰り返す
命が繋がっていくように
きっと永遠に