ホーム > 詩人の部屋 > 奏の部屋 > 生と存在

奏の部屋


[310] 生と存在
詩人: [投票][得票][編集]

虚無感が蝕み
今日もまた眠れない
いつもなら余裕で寝ている
夜の長い時間

記憶では流れなくなった涙は
無関係な所で溢れる

生きているということが
私には大きすぎて
窮屈に詰め込まれている

心にも無い言葉が
口からポロポロと出て
死ということが
私には小さすぎた

ぽっかりと空いた穴は
無くなる記憶と共に
痛くなくなったけれど
どうしようもない消失感は
無くなってくれないんだ

無理矢理目を閉じて
ぬいぐるみを抱き締めた
何も言わないぬいぐるみさえ
私に問いかけてくる気がして

ねぇ
私が生きることで
貴女は笑ってくれますか?

2009/10/22 (Thu)

前頁] [奏の部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -