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ナナエの部屋


[58] 僕は、
詩人:ナナエ [投票][得票][編集]

ひとりで立ちたくて
自分から手を離したんだ

それは今でも
間違いじゃなかったって思ってるよ

でも甘かった
もし立っていられなくなったら
また掴まればいい

そう思って振り返ったら
もう手はなかった

掴んでいた時
目の前には
たくさんの手が差し伸べられていて
君の手じゃなくてもいいから

そう思って顔をあげたら
僕ひとりだけだった

ずっとひとりで立ちたかった
きっと君の手を最初に掴んだ瞬間から

そしてかすかに思い出す

君の手を掴む前もこんな景色だった

結局同じことを繰り返すのか

もしここで違う誰かの手が現れたら

すぐにその手を掴んで
すぐにその手を離したくなるだろう

そしてその手を掴むと同時に僕は

君も何も全て
忘ているのだろう

2013/01/05 (Sat)

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