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空風の部屋


[4] ともしび
詩人:空風 [投票][編集]

人が
ともしびに
心ひかれるのは
お互い
見たこともない
遠い太古の昔の
記憶を持っているから

吹けば消える
ともしび
終われば消える


それでも何ひとつ変わらない
永遠に
つながっているから

静かに燃える
ともしびが
心の殻を焼き払い
片隅で
うつむいていた魂を
暖かく
照らしてくれる

血を分けた
双子の片割れを
探し出したかのように
炎を
喜びで揺らしながら

2018/09/30 (Sun)

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