詩人:カラス | [投票][編集] |
今日の天気は大荒れ
暗い暗い空
青空は
雨が降る
太陽は
君がそばにいる
君は泣く
この空のよう
雨は降る
僕は君に傘をさす
見上げた君は笑う
ひとみの奥に涙が見える
君は泣く
僕は君に傘をさす
僕の左肩が一番可愛そうだ
西の空は
晴れ模様
詩人:カラス | [投票][編集] |
僕の目はなにも見えません
この世界の全てが
見えません
人の作り笑いが見えません
人の悪事が見えません
僕の耳はなにも聞こえません
この世界の全てが
聞こえません
人のため息が聞こえません
人の悪口が聞こえません
僕の口はなにも言えません
この世界の全てに
言えません
人の悪口は言えません
人のことは言えません
この偽善だらけの世の中で
五感を開いてみれば
足がすくみます
目を閉じて
耳を塞いで
口を開かず
全てを流します
これで世の中平和です
それは違う
誰かが言う
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僕は言う
何の飾りもつけずに
僕は言う
何も考えずに
目頭が熱くなるのを感じる
涙腺の場所を初めて知った
熱いものが頬をつたう
上を見上げると
ただ青い空がそこにはいた
ただ青い空が二人を見下ろしていた
熱いものは止めど無く
僕は病気だろうか
君の目から涙を見た時
僕は気付いた
僕も泣いている
涙というものはこんなに自分勝手なのか
僕がなくなんて…
明日カウンセリングに行こう
次にはもう君に背を向けたまま
ただ青い空がそこにはいた
もう振りかえることの出来ない僕
ただ走り出す
夕日に向かって
午前十一時の青空の下
君にあげた贈り物
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「ありがとう」
彼方は言う
ただぶっきらぼうに
彼方は言う
遠くを見ながら
ただこの時間は長く
とても短い
あなたの目から涙がこぼれる
上を見た彼方
つられて見る空は
ただ青く澄み渡る
彼方の涙は止まらない
でも顔は平然と
ただ見えない星を見つめる
彼方が泣くのを初めて見た
どんな時も泣かない彼方がいて
どんな時もそばには彼方がいて
彼方が泣くなんて
彼方と会えなくなるなんて
彼方は背を向ける
ただ空は青く澄み渡る
もう振りかえることの無い彼方
急に走り出す
青空の下
ただ立ち尽くす私に気付いた私がいて
手にはいっぱいの贈り物