詩人:かりん | [投票][編集] |
いつも1本だと思っていた
片足で辛くないのかと
子供ながらに思っていた
翼があるのに飛ばないで
1本で立ち続ける
ピンク色の珍しい鳥よ
いつも1人だと思っていた
辛くてもそれが普通だと
大人ながらに思っていた
初めから翼などないのだと
1人で走り続ける
孤独色の哀しい人よ
すべては思い込みだったことを
気付かせてくれたあなたに
瑠璃色の美しいこの星で出逢った
幸運なあたしよ
フラミンゴの足はちゃんと2本だし
いつでも自由に飛び回れる翼も心も
用意されているのだから
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あたしの家には
ほんの小さな庭があって
小さな鉢植えの花を
いくつか育てている
春には菜の花やマーガレット
夏には紫陽花やひまわり
秋には沢山のコスモス
そして冬が来て
ちょっぴり寂しい枯れ庭
そんなある日
ちゅーりっぷの鉢植えが
庭にそっと置いてあった
びっくりして何色かと尋ねると
春までのお楽しみプレゼントだと
彼は言った
本当に心が暖かくなる
春まで待たなくても
ちゅーりっぷの色は
私の好きなピンクだと分かるよ
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可愛いキミの
ちょこんと座ったイスに
水色パラソルを
付けてあげるよ
この水色パラソルは
空から降ってくる
沢山の不幸や哀しみから
キミを守ってくれる
この水色パラソルは
どんな雷雨や直射日光からも
キミを守り続けてくれる
頼もしいヤツだから
決して離してはダメだよ
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キミは
毎朝7時に起き
満員電車に乗り
上司に怒鳴られ
あちこちに頭を下げ
くたくたになって帰ってくる
くたくたと言うより
ぐにゃぐにゃに近いかな
そんなキミが
帰ってくると
ほっとするよね
キミもアタシも
キミを必ず守るからね
外で戦うキミが想い
家を守るアタシが想う
今日もお疲れ様
そして
おかえりなさい
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ずっと探してるんだけど
見つからない代物
キミが知っているかさえも
分からない今日この頃
出掛ける時に使うのは
いってらっしゃいとか
頑張ってねとか
そういう類の言葉で
帰って来たときには
お帰りなさいとか
お疲れ様とか
そういう感じなんだけど
誰かどこかで見つけたら
届けてくれませんか?
『愛してる』っていう
心からの言葉を。
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かしょくって読むけど
要するに食べ過ぎ
食べたくもないのに
食べないと気が済まない
壊れたゼンマイ仕掛けのロボットのように
次から次へと放り込む
食べるものは何でもいい
ありったけのポテチ
ありったけのクッキー
ありったけのピザ
ありったけの酒
胃の中に入れて消化したいだけ
ありったけの弱さ
ありったけの想い
ありったけの痛み
ありったけの言葉
すべて飲み込んでしまいたいだけ