お前を泣かせる奴は許さないと自分のことのように怒ってくれた人が泣かせる人になり涙が渇れぬ日常にカラカラに枯れた葉が足音すら隠してしまうようで暮れゆく路上を猶一層寂しくさせる今を苦しめる影ならいらない窓を只閉めるだけで辛くない木陰に佇めば晩秋もそこそこに聖夜の街が何かを期待させるから人々はひととき孤独を忘れたふりをする
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