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健吾の部屋  〜 投稿順表示 〜


[1] 〜冬の花火〜
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冬の花火が二人を照らす
月の光が雪に跳ねて仄かに明るいこの丘で
二人を照らす
この約束の場所で二人を照らす

それはまるで
儚い夢のように
それはまるで
夢の終わりを告げるように
二人の花火は散っていく

それでも二人は微笑んで
「綺麗だね」
と言った

そう、人も花もそしてその花火も
“終わりあるもの”
だから一番輝く時を持っている
儚いモノこそ、
輝けるトキは美しい

「またここで逢おう」
二人は約束をして、それぞれの道を歩んでいく。
手には一本の線香花火をもって…

2004/05/12 (Wed)

[2] 〜片翼の天使〜
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空を見上げる
空を舞う翼たち
片翼の天使は飛べない
折れた翼では飛べない

空を見上げる
そこは自分の居た場所
そこには自由な場所がひろがっていた

翼は両が揃って初めて役目を果たす
だから翼の折れた天使は飛べない

今、天使は地に立つ
果てなく広がる地平線
そこには新たな自由があった

天使は翼をすて地を駆けた

翼ではなく今は地に着く二本の足で
新たな自由を求め進んでゆく

そう
自由をなくした天使が新たな自由を手に入れた…

2004/07/08 (Thu)

[7] 〜Re:〜
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なぜオレはここにいる?
部屋に一人で
ひたすら何を考える?

気付けば街は眠りにつき
時々車の走る音を聞くたび
オレは孤独になる

その車に乗る人々は
向かう場所がある
意味がある

だからオレは
自分に自分の意味を問う
ひたすら繰り返す

気付けば街は目覚め
雀が鳴き声をあげる

だから俺も目を覚ますことにする

答えが出ることは無いけれど
生きているから進まなければならない

時の流れと共に
ここに消えない足跡を
残したままに

2004/08/02 (Mon)

[9] 〜君は何人?〜
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君の中には何人の自分がいる?
そして今の君は本当の君?
それが本当の自分?

わかるわけないよね
本当の自分なんてわかるわけない
だって
100人の他人から見れば
100人の自分が存在するから
そして
その100人の中の1人が
2人の君を見ているとしたら
ソノヒトはどうなる?
きっと混乱する
きっと壊れる

だってそうだろ?
あと何人の君がいるか疑ってしまうから

そしたら?
100人の中の1人は
自分のなかにいる
もう1人の自分に気付いてしまう

あとは永遠に繰り返し…

2004/08/08 (Sun)

[10] 〜絶対について〜
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1+1は1と1になるだけ
2になるとは限らない
この世はウラギリばかり
だから俺は[絶対]と友達なんだ
生と死、これだけは
信じられる友達
決してウラギラナイ

生まれたものは必ず死ぬ
例外無く
成立する唯一の原因と結果

人々は[絶対]をよく使いたがる
けれどそれはね
自らの生と死をかけたことばでなければいけないんだ
それを覚えていてほしい

2004/08/08 (Sun)

[11] 〜闇の中でも〜
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真っ暗な闇にいる
遠くに見えた
まばゆい光すら無い

今俺は手探りで道を探して歩いている

本当に前に進んでいるのか

進んでいるなら
多分ここまできた道の中で
多くのパラレルを知らず知らず通過した

そのたびに
最初にたぐり寄せた道を歩いている

それが良いか悪いかわからない

でもいっそすがすがしい

それはそれは不器用な生き方だよ
でもそれはいけないか?

開き直ってしまえば
この闇の空間すら
俺をやさしく抱いてくれる静寂の夜となる…

2004/08/19 (Thu)

[12] 〜孤独のステージで〜
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今あなたの目には
何かが映ってる
俺じゃあない

自嘲する
俺は自分を外から見て
あざ笑う

滑稽なやつだな
そう思う

なんで?
なんでそんなにこだわる?
わからない

自分の矛盾に気づいて
また自嘲する

きみの目は俺を見ていないのに
道化は滑稽なダンスを踊る
観客のいないステージで
汗をかきながら踊る
観客は夜空に輝く星たちだけ
それもすぐに雲に覆われる

そして雨をふらす

孤独な空間を冷たさがつつむ

それでもその道化は踊り続ける
俺は踊り続ける

客席に君が座って目をこっちに向けてくれるまで
いつまでもずっと…

2004/08/23 (Mon)

[13] 〜再構築〜
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黒い黒い感情
憎しみ、怒り、不安
全てが渦巻いて
一つの混沌になる

俺の中で渦を巻きながら
濃く、深く、重くなる

時が経つほどに
それは強くなる

人に与えられたそれを
自分の中で育てて
一人苦しむ

それに押しつぶされて俺は消える

あたらしい自分を形成する

そしてまた俺は一枚壁を増やしたんだ

2004/08/23 (Mon)

[15] 〜ある男の話〜
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笑い飛ばせばいい

おれがしてきた無駄な努力悪あがき

でも笑っていいのは俺だけだ

血を流して涙を流して挫折を味わった俺だけだ

笑いが止まらない

努力に答えない結果
望みを挫く現実

これ以上笑える話はないだろう

でも笑い飛ばせるのは俺だけだ

この面白さは分けてやるわけにはいかない

知りたかったらあがけ

あがいてあがいてあがいて
それでもだめならまだあがけ

そうすれば人生の面白さがわかるさ


さぁみんなで笑ってやろう

2004/09/28 (Tue)

[16] 〜美しいイメージ〜
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何も怖い物など
無いような顔をして
恐怖を口にする

愛してると
殺してやるを
同じ口で囁く

傷を痛みを
生きている証を
体に刻みつけ
自分を感じる

真っ黒なカーテンで
体を包み
傷を隠す

体の上に咲く赤い花は



黒と赤の世界

そこで俺は
恐怖と死と愛を
囁く

2004/10/21 (Thu)
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