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禪稀の部屋


[16] жお伽話 自分勝手…
詩人:禪稀 [投票][編集]

たった一本の赤い薔薇
それは昔 俺が罵った一人の老婆が俺を野獣に変えて残していった
“この薔薇が枯れるまでに人の優しい心を知るように…”
という言葉を残して老婆は去った

あの頃の俺は
自分勝手に生きていた…

自分勝手に生きてても気にしなかったし
周りも何も言わなかったから

そんな俺を
 長い月日と―
心から美しい一人の少女が変えてくれた…

野獣の俺にも優しく触れてくれる彼女の心に触れる度
俺は自分がしてきたことが恥ずかしくてどんなに愚かな存在か
彼女が俺にわからせた

彼女は俺の悪いところをはっきり教えてくれた…

そして
“悪いということがわかるならこれから変わればいいよ…”         こんなふうに優しく言ってくれた

彼女のおかげで俺は変わることができたんだ

彼女のおかげで醜い野獣から本当の姿へ戻れた

俺は優しい心を知ることができたから
   愛する心も知った…
だから
もぅ、薔薇が枯れようとも消えることはない

彼女と俺はこれからも生きていく

恥ずかしくて彼女へ言えないけど
言いたい言葉

それは…“ありがとう”

2006/06/18 (Sun)

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