詩人:さみだれ | [投票][編集] |
例えば星が流れる夜に
あなたの声が聞こえたなら
それはとても綺麗な歌で
僕は一晩中眠れないだろう
うっとりしたあなたの顔が
すぐ目の前にあるような
そんな気がするだろう
例えば星が流れる夜に
あなたの言葉が見えたなら
それは喜びに満ちた詩で
僕は嫉妬も忘れて読みふけるだろう
ゆっくり進む時計の針が
もうずっと止まったままのような
そんな気がするだろう
あなたの手が触れる
その一瞬前に僕は知った
枕元に散らかした夢の数々を
あなたに返すべきだって
例えば星が落ちる朝に
あなたの声が聞こえたなら
それはいつか望んだ安らぎで
僕は思わず泣いてしまうだろう
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君の頬をよぎる
涙を拭いてごらんよ
ほら少し目がよくなった
いつまでもそこにいないで
おやすみなんて言わないで
旅に出る気持ちのまま
話をしたいんだ
星が軌道を逸れる
手を伸ばしてごらんよ
言葉が星座みたい
もう行かなくちゃ
君はもう行かなくちゃ
夕焼け窓の隙間から
君は旅立った
聞こえないかもしれない
その言葉は流星群に紛れて
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あなたの形を愛しているわけではないの
あなたの声にうっとりしているわけでもないの
あなたを信じられるから
私は生きていてよかったって思えるの
あなたの背に溶けて
こっそり追い風を誘うわ
あなたがこの一歩に
私を感じてくれさえすれば
人生って素晴らしいものだって
明るく歌えるの
あなたはまたふらりふらり
形あるものにすがろうとするけれど
ねぇ見て
この手があなたの頬を撫でるわ
あなたの心が冷えないように
あなたを見守っているから
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目が覚めて
寝ぼけてキック
痛い小指
鳥が驚く
朝からちょっと
厄ばかり
この夢を
終わらせて!
パンと牛乳
出会っちゃいけないと
釘を刺されたの
甘い蜂蜜に
夕べのキス
忘れたふり
このままじゃ
愛するには足りないぜ!
テレビの音
鳥のさえずり
車のマフラー
スプーンがカチンって
いたいけな
彼女の目
この夢の
続きはいつになったら
この夢の
終わりはどこにいけば
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あの子は家で
積み木で家を
あの子はひとり
家でひとり
大好きな積み木を
赤い積み木を
屋根にするよ
壁にするよ
誰かが住む
ウサギが住む
壊さないように
出掛けたいのに
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君は眠る
幸せそうに
瞼の裏に今日のこと
明日のこと昔のこと
窓から射し込む
星々の光
途切れないように
輝かせてよ
手をとり微笑む
幸せそうに
瞳の奥に映る声が
言葉になって飛び出した
このままずっと
二人でいられたら
いつまでも
君が幸せでいられる
愛するということは
幸せであるということ
君があればこそ
得られるものなんだよ
君が眠る
そのそばで
手を握ることが
俺の幸せだ
あなたにもそうであってほしい
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悲しみに暮れる
通り過ぎる風や
追い掛ける太陽
捕まってしまう
坂を下れば君の町
それを知ってる二人
夢の中までは風は吹かない
ただ信じる
心がつかまってる
ほろ苦いコーヒーや
少し苦手なサイダー
雨の降らない町
心は夢に捕まる
詩人:さみだれ | [投票][編集] |
魔法は解けた
甘いフルーツは
悲しみにも似た
酸味へと変わる
今までの記憶に
塵ひとつも映らない
賑やかな夜に
今一度戻れるなら
海のような心をひとつ
空のような感情をひとつ
地のような魂をひとつ
生まれたばかりの純粋もまた
私はこの身に宿したい
それは魔法のようなもの
永遠ではないこと
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赤くなるなよ
夜が来ちまうよ
飛行機雲が綺麗だと
まぬけなこと言ってんなよ
旅に出る
見つかんない財布や
恥知らずの煙草を持って
"もうなんだか嫌になっちゃうな"
なんてわざとらしくため息ついてさ
旅に出るんだよ
二人してあの船に乗って
色んなとこでうまいもん食うんだよ
季節に心も変わってしまって
それでも同じように
飛行機雲を見りゃ綺麗だと言い
からかうと赤くなる
旅に出よう
空が暗くならないうちに
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いつまでも腐ってんなよ
世界なんてそう容易く変わりゃしないよ
お前みたいなのがごろごろいたってさ
ずーっとそこにいたんだろう
お前のいるとこだけ埃がないんだもん
大した掃除機じゃないと綺麗にならない?
んなわけない
周りが汚いことを周りのせいにしちゃいけない
お前はその小さな縄張りで
何ができた?
とっとと立てよ
泣いたって
ふて腐れたって
何にも変わりゃしないよ
いつまでも腐ってんなよ