詩人:さみだれ | [投票][編集] |
ここは虹の中
神様のおなか
ベルが鳴ったら
二人は心静かに
耳をすませて
おでこを合わせて
手を取り合って
誓った口を閉じて
知らない世界の
素敵な催し
どこからともなく
羽をもった人が
拍手をするよ
道を開けながら
星のめあてが
教えてくれるよ
何も怖れなくていい
何も失わなくていい
手に入れたもの
大事にしなきゃね
ベルが鳴ったら
車に乗って
どこか遠くへ
晴れてるところへ
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苦手なコーヒーを
無理して飲んでる
蛍光灯がチカチカ
目がおかしくなるよ
窓を開けてみよう
真っ暗な町に
月が遠く
君が映りこむ
今日もまた
大事なことを言い忘れた
君は言う
ちゃんと伝わってる、と
そんな夜なら
苦手なコーヒーも
甘く感じておいしいよ
そんな日々なら
眠れない怖さも
吹っ飛んでいくよ
君がくっついて
眠ってしまった
いつまでもその寝顔見ていたいけど
もう眠たくってしょうがないや
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わかる
わからない
意味がわからない
僕は君じゃない
君は僕じゃない
悲しい気持ちも
楽しい時間も
わからない
わからせようとするけど
余計にわからなくなる
君は唯一無二
だからわからない
わからないから
わかるたび嬉しい
わかっていたなら
なんにも楽しくない
わかってるのが嬉しいんじゃない
わかったから嬉しいんだ
わかりたい
僕は君じゃない
君は僕じゃないから
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あなたの冷たな手に
ぬくもりを与えるよ
甘い甘い言葉に
ナイフをいれて
月面に立つ米国旗
さながらぽつりと
愛してるから
ひとりにならなくちゃ
このトゲは
あなたを困らせてしまう
大好きだから
ひとりにならなくちゃ
枯れたなら
あなたを悲しませてしまう
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強
それはこの世のものとは思えない
乾ききった大地にもたらされたスコール
喜びのあまり躍り狂う村人
サイダーが…うまい
中
生半可な決意では俺のハートを傷つけることはできないぜ
顔を洗って出直してきな
弱
魂が灰になる前に
私を包んでくれた
心が死ぬ度に
私を励ましてくれた
首振り
風を分けて
君と半分こ
べろが青くなったと
君は楽しそうに話す
テレビは高校野球の音
どっちが勝つかな
この時間が永遠じゃないこと知っているから
この時間を大事にしなきゃって思うんだ
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ちょっと!誰?!雷落としたの!
クレームが殺到してるんだけど!
いや、俺じゃな…
どうしてくれんの!?
まぁ落ち着け
とりあえず教会前のデモは私の使いを送ったから問題ない
う〜ん、でも時計塔壊れちゃってるね
そう!人々が何年もかけて築いた血と汗と涙の結晶!
それが壊れたんだよ!?
うわぁ…ミステイク……
なんかこう魔法みたいに復活できないんすか?
いやなかなか難しいと思うよ
神パワー結構削っちゃうし
あーーー!!あの人悲しみのあまり身を投げようとしてる
こりゃまずいな
おい、誰か神パワー分けてくれ
いやぁ今日家に忘れてきちゃってさぁ
堕ちろ!!
あら?なんかあの人説得されてる…
あ、帰った
あいつ無駄堕ちだったね
とにかく以後天変地異の際はあの方の許可をもらうこと
忘れないように
うぃ〜す
んじゃおつかれっす
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でたらめな絵を描いた
意味があるんだと言い張った
足を止める人はいなかった
それでもめげずに描いていた
あの絵描きはどこへ行ったのだろう
忘れてもいいようなことなのに
あの絵は誰の手にあるのだろう
見向きもされないような絵なのに
いつか忘れた夢が帰ってきた
そうはしゃぐ君が可愛らしくて
いつまでも夢が寄り添ってくれるように
はしゃぐ君のことを祈った
意味のない言葉なんてないだろう
もしも意味がないのだとしても
誰かが気づかせてくれるだろう
今は意味のないでたらめな詩でも
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陽を見送る度に
誰かが待ってる気がして
駆け出して帰る頃には
月が見送っていた
それまでのことが嬉しくて
誰かに伝えたくて
さみしくなった公園には
僕の思いが住んでる
聞こえてるかな
鈴虫の声に紛れて
君を呼んでるよ
帰ろうって誘ってるよ
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心は不安で溢れてる
自信がなくて渇れている
誰かを好きになることも
好きだと言うこともできない
心は鬼で溢れてる
傷つけたくて騒いでる
誰も幸せにならないと
知っていながら喚いてる
優しくすれば優しくされる
そう思ったり思わなかったり
俺は優しくなんかない
素直なんかじゃない
怖いんだよ
幸せになれないのが
満たされないのが
だからいつも壁に向いて
眠るんだよ
心が夢を見たがってる
夢にいたいと駄々をこねてる
目が覚めることも
思い通りの夢を見ることもできない
知っているのに
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パイプオルガンが耳に障る
懺悔をしてる人
それを聞く人
祈る人
それを聞き入れる人
祭壇には誰もいない
嫌な感情
マリア様は透き通る
太陽が虹色
化け物が言う
もう帰ろう、と
いよいよ讃美歌までも聞こえてきた
私は言う
まだだよ、と
そのうちぽつりぽつりと人が去り
神様が去り
残された心ない母と
醜い化け物
私は祭壇に捧げる
この世の屈辱、悲壮、倦怠
様々なものを捧げる
私の日課
神様は受け取ってくださっただろうか
いいえ、すべて神父が捨てました
誰の断りもなく