詩人:さみだれ | [投票][編集] |
踊るような
湧き上がるような
虚ろになった
満腹になった
つれないね君も
でかすぎる夢を抱えるばかりに
小さすぎた妖精や
風のような踊り子を見失う
のらないね君も
でかすぎる夢を抱えるばかりに
空を飛んでるUFOや
闇のような怪物に触れられない
本当はもっともっと見えてたのに
遊んでるような
転んでるような
つぶれてるような
穴が空いたような
蔑ろにした
呼吸を止めさせた
つれない君
のってよ
もっともっと触れてよ
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夢見ていよう
いつまでもそのままに
空があるなら
夜も朝も来るから
夢見ていよう
楽しいことも忘れて
悲しいことも埋もれて
幸せな時間だけが
永遠に続くように
それでも君は
いつまでもそのままに
幸せもツキがないときも
大切にしてる
夢が終わる頃
何が待ってるのだろう
変わってしまっても
変わらないものがあるから
夢見ていたいと思う
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日向ではしゃぐ子供
まっすぐな流れ星
音をいくつも探して遊んでいる
陰で見守る大人
屈折する星屑
音をたてずひそやかに遊んでいる
線の上で飛んでる誰か
瞬く星空
音を大切に仕舞って遊んでいる
もう夕日が沈んだよ
雲が見えなくなったよ
ヘッドライトが邪魔して遊べない
ベッドの中で抱いた
ロボットの角が
音をたてず突いてくる
テーブルの上に並べた
夕食の残りが
音をたてず冷めていく
平らな世界に座って
ジグザグになぞった
星が音になって遊んでくれる
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くだらない
その愛欲を捨てたらもう
君は書けなくなるんだろう
くだらない
生きる喜びを見いだしたらもう
君はここには来ないだろう
価値を与えようと頑張ってみても
最初からあるんだよ
価値は
魂をすり減らして
だんだん虚無に近づいて
ついにひとつの感性を失う
おそらく俺はもう頭がどうかしてる
キチガイの懺悔
滑稽でしょ
生まれたての魂を
欲しがるあまり
ないことを悔いたわ
俺の肉を新鮮なうちに
しゃぶしゃぶにでもしてくれ
残った骨を揚げて
皿まで舐めてくれ
たぶん俺はもう頭がどうかしてる
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いくつも言葉を並べた
それなのに
たった一言が並ばない
出来上がりは見えてるのに
簡単な話
心が反対に引っ張ってるから
行きたいのに行きたくないと
子供みたいに駄々をこねるから
もう昨日は終わった
今日が始まってる
たった一言が並ばないせいで
すべての言葉が散らばった
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あの子が手を振っている
遠い日の夢の面影を背に
僕はどうしよう
何か言わなくてはいけない
踵を返して消える前に
何か言わなくては
だけど川があって
虫の声がうるさくて
太陽が嫌というほど近くて
蜃気楼のように
空を漂流する雲が
あの子をさらっていく
王子様でもない
不審者でもない
ただの雲が
あの子をさらっていく
だけど今
サンゴの森は祭りの時期で
どうやっても僕の声や
僕の体は思ったように進まない
そのうち月が巡って
一瞬の内に旅立つのだろう
あの子を見失って
後悔ばかりが巡るのだろう
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寂しくなったら
枕元のイヤホン
アルペジオのイントロ
黙りこむ室外機
そろそろ天使が
虹色の羽の天使が
やってくるころだろう
窓から飛び降りて
ティンカーベルが撒いた光の粒
ああ飛べるんだっけ
どうでもいいことばかり増えて
飛んでるんだっけ
知らぬ間に覚めていた
薄明かりの中
誰にも言えない胸の内
保存しておこう
だってこれから
虹色の羽の天使が
窓からそっと
やってくるのだから
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退屈だと笑えば
忙しいと泣く
肩を叩くのは
いつも感情だった
だから今日は
君のために
誕生会を開いたんだ
机にクロス
シャンパンとごちそう
リビングには
プレゼントの山
好きなだけ甘えていいよ
嬉しいのはきっと
君だけじゃない
泣きそうなのは僕も
同じだから
肩を叩くよ
君から僕へ
僕から君へ
君から僕へ
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死ぬまで一緒に
そう言って死んだ
あの瞳はまだ
輝いていたのに
誰が置いたのか
百合の花が
うつむいている
私の隣で
遠い昔の話
たくさんしてあげるね
遠い先の話
たくさんできるよね
月明かりに映った
長い睫毛から
最後の涙
どこへ向かうの
地平線の先
大気圏の向こう
青い屋根の上
水溜まりへ
ちょっと昔の話
たくさんしてあげるね
ちょっと先の話
たくさんできるよね
遠い昔の話
たくさん聞かせてよね
遠い先の話
たくさんできるよね
もうすぐ今の話
たくさんするからね