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さみだれの部屋  〜 新着順表示 〜


[223] わっしょい!
詩人:さみだれ [投票][編集]

ひとりじゃない
頬を同じ色に染めて
空を見ている
うちわを扇げば
知らない誰かにも
風を分けてあげられる
今夜町は休みにしよう
踊ったりして楽しもう
部屋の隅で丸まってる
その手をとって出掛けよう

楽しいことはあっという間
思い出になれば永遠になる
大切な時間だから終わる
終わってまた始まる

2011/08/16 (Tue)

[222] 銀星の小曲
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止まらないで回り続ける
いつかの彗星になりたいな
動かないで見守ってる
どこかの恒星になりたいな
ゆらゆらゆれる夜空
手を伸ばしても捕まらない
なりたいものはたくさんあるのに
なれるのはたったひとつだけ

さよならをして遠ざかる
いつかの人工衛星も
よろしくの握手が永遠に
どこかで仲良し連星も
ゆらゆらゆれる夜空の中
ふらり立ち寄った銀河で
すすり泣く声が聞こえた
窓のない部屋の奥

2011/08/15 (Mon)

[221] 月は遠く、
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白銀か黄金か
君はどっちに見える?
透明なんて答えにならない
夜が明ければわからなくなるよ
そのときは太陽の色を考えよう

意味のない日々なんてないのかもしれない
忘れた日々が大切かもしれない
ひっくり返しても同じ色で
けれど君が大切にした色

見間違えたときは
恥ずかしがらずに聞いてごらん
信じられなくなったときは
うつむかずに見てごらん
変わらないようで変わってる
気がついたときでいいから

白銀か黄金か
うさぎかクレーターか
涙を流したのは
僕なのかもしれない
月なのかもしれない

2011/09/15 (Thu)

[220] テレパシー
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聞こえるはずない
だから答えない

聞いてるはずない
だから諦めた

聞こえてると信じ
なおも送る

聞こえてはいない
そう思わないように

聞いて


2011/08/12 (Fri)

[219] 晴天に伏す
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助けてほしい
万が一、私が自身の重力に耐えられず
迷惑をかけるようなことがあったなら
助けてほしい

気持ちが沈んだまま
夜を明かすようなことがあったなら
躊躇いがちでもいい
手をとって

味気ない世迷い言に絶望し
自らを溺れさせるようなことがあったなら
その爪で私を切り裂き
その脳で私を罵り
殺してほしい

目の前の事象を信じられなくなる前に
なんでもいい
何かひとつ確かなものがほしい
気づかないようなものなら
気づかせてほしい

晴天に伏す
その心の異様なまでに忠実なこと
私は光すら拒むか

2011/08/11 (Thu)

[218] 空洞
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幽霊船のマストに
ドクロは書いてない
色落ちしたのか剥がれたのかはわからない
そもそも海賊だったのかも知らない

永遠にやってこない夏休みの前日
おとといと今日からを繰り返してる
昨日笑うはずだった君も
今日は泣いてる

誰にも触れてもらえない
スカイフィッシュはどこにいる
手当たり次第探してみたけど
見つけられない

これまでの物語の最後のセリフ
どうにかならないかな
消しゴムで消せなかったのは
書きすぎたせいだろう

2011/08/10 (Wed)

[217] 空中庭園
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真っ白な雲を
雪を踏むようにゆっくり
歩いていこう
真っ青な空を
ベロが染まるくらい
食べてしまおう
真っ赤な夕日を
半分だけ残して
ポケットに仕舞う
真っ黒な空を
思い出の数だけ
彩っていこう
そしたらすぐにでも
真っ白な月を
抱き抱えて君の
枕元に置いていこう

2011/08/10 (Wed)

[216] テイル
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生まれた後から生えてきた
しっぽのような鋭いナイフ
町を歩けば傷つくばかり
石を投げられ無視をされ
生まれたときからあったなら
当たり前だと思えたことも
生まれたときにはなかったものが
心を切ってぼろぼろにする
丸いしっぽだったなら
可愛い可愛いと褒められただろう
ふさふさのしっぽだったなら
みんなは触りたがるだろう

誰も傷つけないように
ひとりになろうと決めたんだ
自分が傷つかないように
ひとりになろうと決めたんだ

2011/08/09 (Tue)

[215] ありがとう
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誰もいない夕暮れの廊下
友達はみんな離れて遊んでる
名札を握って泣いてた
体育座りで泣いてた

迎えに来たお父さんは
仕事着のままで
泣いてたら怒られるから
涙を拭いて駆け寄った

手を繋いで帰るときに
隣から香る匂いが
いつまでも忘れられない
いつまでも大きいその手も

今は泣くこともなくなって
ひとりでいることも怖くない
名札の名前は漢字になって
その意味を背負う勇気もある

今は仕事をして汗をかいて
今になってその苦労がわかったよ
いつまでも忘れはしないだろう
あなたの隣で香る匂い
いつまでも敵いはしないだろう
あなたのその手の大きさには



「POET10YEARS」

2011/08/08 (Mon)

[214] 夕暮れの散歩
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足音が聞こえる
走り回ってる
ボールが跳ねてる
シャボン玉か飛んでる
五時のチャイムが鳴る
お別れの手を振る
足音がなくなる
誰もいなくなる

タバコの匂いがする
ため息が聞こえる
石を蹴飛ばしてる
段差を飛んで避けてる
おいしそうな匂いがする
おかえりの手をとる
ため息がなくなる
誰かがいる気がする

2011/08/08 (Mon)
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