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さみだれの部屋  〜 新着順表示 〜


[174] 話がしたい
詩人:さみだれ [投票][編集]

声を聞かせてよ
どこからでもいいから
話がしたい
長い時間がかかっても
一瞬のことを笑い合おう

もし魔法にかかって
僕が犬になったら
ワンと吠えるから
たとえ応えてもらえなくても
応えてみせるよ

たったそれだけ
心が優しくなるから
君のことも
まっすぐ見つめられる
話がしたい
長い時間がかかっても
一瞬のことを笑い合おう

2011/07/15 (Fri)

[173] わがまま
詩人:さみだれ [投票][編集]

働くのが嫌だから
旅に出るの
めんどくさいことはないことにして
とにかく旅に出るの
嬉しいことや楽しいことを得るために
旅に出るの?
嬉しいことや楽しいことを得るために
働くのが嫌だ
風呂に入らないで綺麗になりたい
水を上げなくても咲いてほしい
好きにならなくても愛してほしい
ほしいものを得るために
働くのが嫌だから
旅に出るの
誰かのための道化には
付き合っていられない

旅に出る支度が嫌だから
働くことにする

2011/07/14 (Thu)

[172] 星に見る人
詩人:さみだれ [投票][編集]

幻は言った
"もう戻れない
君の言う時間や距離は遠すぎるの"
朝明け方の雀のように囁いて
どうしたって喜べない
だから夜のままで
"月と太陽は会えないの"
君が月か
俺が太陽か
わからないと悩んだことは
無駄だったのか
消えかけてる
はじめからいなかったように
いっそ俺も幻でありたい
はじめからいなかったように

"バイバイ"
幻は言った
楽しかった夕焼けの終わりに
"お父さんいないの"
幻は言った
静謐な部屋の前で
"ずっと一緒にいようね"
幻は言った
星明かりの中、手を握って
それから…──

2011/07/13 (Wed)

[171] ケモノたちは宴のあとに
詩人:さみだれ [投票][編集]


やりきれない気持ちをよそに
乳房にかじりつく

世界を呪った

強い人は弱くない
弱い人は強くない
だから、食べる

くだらない日常を背に
首筋に歯をたてる

鬱陶しい!


それが本音
君たちを見る僕たちの本音

つまらないでしょ

笑っている間は何もかも忘れて
泣いている間に反芻するんでしょ

世界なんて…

そんな鼓動が空を伝って
聞こえてきたらどうしよう

世界なんて、壊れてしまえば…

そんな絵空事が地面から這い出て
足を掴まれたらどうしよう

世界なんて、壊れてしまえば、壊れてしまえばいい、いらないいらない、全部いらない!

泡まで持っていかれたよ
持っていけよ

やりきれない気持ちをよそに
手を絡ませる

世界を、呪った




2011/07/12 (Tue)

[170] 僕らの行進
詩人:さみだれ [投票][編集]

目の前に見えるものすべてが
目に見えて美しくなった!
へんてこな笑顔も
愛せるようになった
それって素晴らしいこと?
素晴らしいこと!
誰かがそう言うんだもん

僕を作ったロボットが
僕に作られてる花が
聞こえないふりしながらも
こっそり笑ってる
そんな君たちは悪だ!
それって悪いこと?
教えてよ…誰かさん!

足跡がついたよ
立ち入り禁止の芝生に
美しさを奪った?
悪いことをした?
神様はどうして自由なの
どこにもいけない僕たちは何なの
誰かが言うんだもん
決められたことは守りなさい
僕は何にも決められない
何にも言えないんだよ

2011/07/11 (Mon)

[169] 天国への階段
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虹色の光
白い大理石の雲
歩くたびに花をそえて
前には男の子が
後ろにはお婆さん
隣には愛しい人の影
太陽は遠いまま
月だけが近くなる
呼んでる
海の底から
その声に背を押され
歩いてる
空の果てまで
身を焦がして

2011/07/11 (Mon)

[168] ポスト
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届いてるかな
僕はもう送ったよ
誰にも言えない
心を少し欠いて
傷つけるかもしれない
誇りになるかもしれない
その胸にちゃんと届いてるといいな
謝ってるんだ
ほらここに紙コップが
声を詰めてるんだ
仕掛けは秘密だよ
これまでのこと
これからのこと
全部届いてるかな
もっとたくさん出せたらいいのにな
心が見当たらなくなるくらい
欠けたって送りたいんだ

もう読んでる頃かな

2011/07/10 (Sun)

[167] 群青色
詩人:さみだれ [投票][編集]

ビー玉の中に
取り残されたまま
いつもの言葉も
言えなくなったまま
アスファルトばかり
歩いていたら
死んでしまうかもしれないんだ

夜の部屋はさみしい
君の背中をさするよ
どこか遠くへ
行けたならと願うけど

ビー玉を覗けば
取り残された僕が
いつもの景色に
溶け込もうとしてる
目に見えないものまで
映そうと躍起になって
くたびれて眠るんだ

夜の部屋はさみしい
君の気持ちも変わってく
幸せってなんだろう
問いかけることも忘れて
僕ら混ざってるんだろう
ビー玉の中で
いつものように
約束して守るんだ
そうやって夜を越すんだろう

2011/07/09 (Sat)

[166] くじらの背中
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帆を張って
海を渡って
国境も越えて
青空をなぞって
心を捕まえて
逃がしてあげよう
いつか地面を歩くだろうから

嵐がきたって
海を渡って
飛んでった気持ちを
追いかけるように
涙だって
青空に吸い込まれて
小さな不安だって
風に乗って
高らかに歌おう
いつも希望だけは捨てないできたから

ざわめく波を
受けとめて
さりげない風を
受けとめて

2011/07/08 (Fri)

[165] the Harp star
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星になった
暖かい青に
隣に寄り添って
眠る青に
音は聞こえない
触れもしない
ただ包むように
溶けるように
星になった
冷たい赤に
隣に寄り添って
歩く赤に
どれだけ地球から
離れていったとて
引き合ってる
手を繋いでる
星になった
たくさんの中のひとつに
心があるから
ちゃんとわかる
君の重力も
その輝きも

2011/07/07 (Thu)
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