詩人:さみだれ | [投票][編集] |
崇高な生き物
それが自分ではないこと
神に近づこうと
思考を深く深く
どれだけ深くもぐっても
限りはあるもの
神にはなれない
だから偉そうな答えはない
どれだけ望遠鏡をたくさん作っても
宇宙の果ては見えないし
いくら顕微鏡を覗いても
心は見えない
だから偉そうな答えはない
何も言えやしない
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ねぇ。
僕の幸せはどこにあるの?
どうして、そんなこと聞くの。
居場所がなくて、誰も構ってくれなくて、どうしたらいいかわからないんだ。
本当にわからないの。
わからないよ。
そうやって突き放してるんでしょ。
僕は何も突き放してない。
そうやって拒んでいるんでしょ。
僕は何も拒んでなんかいない。
そうやってなかったふりをするんでしょ。
……。
幸せがどこにあるか、だっけ。
……うん。
もう知っているんでしょ。
……。
そこにいることを拒むから、居場所がなくなる。
そこにいる人を突き放すから、構ってくれなくなる。
受け入れなきゃだめなの?
そう。
受け入れなきゃだめなの。
でも、それで傷ついた心はどうするの?
それはあなた以外のものが、ふさいでくれる。
ふさがらなかったら、どうすればいいの?
それをずっと背負っていくの。
そんなの苦しいだけだよ。
そうかもしれない。
それは幸せとは言えないよ。
そうかもしれない。
幸せはどこにあるの?
どこにもない。
いつ、見つかるの?
わからない。
僕は幸せになれるの?
なれるわ。
ねぇ。
君は幸せなの?
幸せよ。
受け入れたから?
そう。
傷を負ってもね。
僕もなれるのかな。
なれるわ。
生きてていいのかな。
当たり前よ。
生きてなきゃ幸せなんてわからないでしょ。
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君は君
僕は僕
一人と一人
分かれてる
他人だもん
わからないもん
心なんて
記憶なんて
共有できないから
二人は一つの言葉にならない
共感できないから
一人は二つの言葉にならない
すべて僕のこと
行を変えて
すべて君のこと
二人が一つになるために
どんな言葉を選ぼうか
分かれた二つの悲しみを
一つにすることはできようか
僕は僕
で
君は君
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永遠に続くような
そんな気がする
色とりどりの傘も
見えないくらいに
長い長い沈黙と
長い長い祈りが
永遠に続くような
そんな気がする
マンホールで滑ったら
何かが突然変わるかも
世界がパッと明るくなって
人が優しくなるかも
今は肩を落としたまま
傘を強く握ったまま
永遠に続くような
そんなことはないものかと
考えている
明日同じ道を歩くとき
水溜まりが鏡になれば
いつもより明るくなって
傘を持たずに済んだなら
長い長い沈黙も
長い長い祈りも
一瞬のことのように
思えるのだろう
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日も昇らないうちからソワソワしちゃってさ
いてもたってもいられない
そんな君を連れて
見慣れた玄関を出るんだよ
そしたら走ろうよ
どっちが一番につくか
君の気持ちは僕より速いけど
僕の足は君より速いよ
じゃあ歩いていこうよ
肩並べて一緒につこうか
支度はできた?
なら行こうか
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悲しいね
僕らの視界は狭いから
見逃してばかり
涙が頬を伝うのも
見えないね
後ろで誰かが見てるのも
見えないね
どうすれば傷つかずにすむか
答えが落ちてるかもしれないのに
悲しいね
僕らの視界は狭いから
見逃してばかりだから
ナイフを見て
腕を見て
切るんだね
空を見て
足を見て
飛ぶんだね
忘れないでね
もしかしたら後ろに
答えがあるかもしれないこと
悲しくてもね
いつでも心は見えないけどね
上を向いたら
心に近いものも見えるかもね
嬉しいね
生きててくれて
嬉しいね
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死ぬ覚悟もないから
生きることにした
生きる自信がないから
死ぬことにした
そういったことを繰り返し
なんだかんだで生きている
だいたいで生きている
そんな生きざまを
笑った人がいる
怒った人もいる
憐れむ人もいる
ま、いてもいいんじゃない
あなたは私ではないんだし
そうやって個を形成し
それがさみしくて死にたくなる
そして差し出された救いの手をとり
また生きていようってなる
それを裏切られて
今度こそ死にたくなる
でも訳なく死んだひとをしり
生きていなきゃと思う
生と死は隣り合わせ
いつも一緒にいる
仲良く手なんか繋いで
たまにデートしてる
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やわらかい風に抱かれて
歩き出した朝
飛べないことにも
少しずつ慣れてきた
水溜まりを
大きくまたいで
気がつけばもう
目的地はすぐそこ
今ならなんとなく
うまくいきそうな
そんな予感がするんだ
詩人:さみだれ | [投票][編集] |
あなたを解したい
願いを知りたい
眠れぬ夜のことを教えてほしい
好きになれないと
わからないと
そんな悲しいことは言ってほしくない
あなたの懐に
何を忍ばせているか
あなたのいないところに
誰があなたを思っているのか
どれだけ太陽が明るくても
星が見たいと言うのは
あなたの心が
夜にしか生きられないからか
夢になれないなら
現実になろう
手を握れないなら
せめてそばにいよう
約束が守れないなら
忘れないようにしよう
あなたがいないなら
好きになんてなれない
あなたがいないなら
夢なんて見たくない
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お前は誘っていくんだろ
俺を連れてってくれんだろ
いつまでもこうしちゃいられないって
俺だってわかってんだよ
言わなきゃならないことか
それだけがわからないんだよ
いつまで弓の手入れをしてんだよ
いつになったら矢を放つんだよ
お前はそういう神様なんだろ
そういう役割なんだろ
いつまでもここにいちゃならないって
俺だってわかってんだよ
明かさなきゃならないことか
それだけがわからないんだよ
俺を連れてってくれんだろ
お前は誘っていくんだろ