詩人:さみだれ | [投票][編集] |
どこにでも行けそうな
そんな青空の下
夢を見たがってる
ねむけ眼のまま
パジャマの時間は終わったよ
おしゃれして出てきなよ
好きなジュース買ってくるから
歯磨いて待ってなよ
作りかけの色が
パレットで喧嘩してる
そんなことじゃ新しい色も
真っ黒になっちまう
まだ拗ねてるの
夢をみたかったのにと
そんなもん今は忘れて
どこまでも行こう
だって青空
こんなに綺麗なんだから
けど君の寝癖
まだなおってないんだから
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あなたは太陽だと思っていた
暖かいところにいるんだと
僕は一度あなたを殺した
でもあなたは死んでなどいない
僕と同じように皺を刻んで
死んでいくんだろ
僕は月だと思っていた
あなたとは会えないのだと
あなたは僕の中に生きた
でもあなたは生きてはいないかもしれない
あの時と同じように眠りについて
生きていくんだろ
あなたはずっと月だったんだ
夜の中に身を置いていたんだろ
これだけ長い間太陽を見られないまま
あなたは死んでなどいない
僕と同じように
さみしくても死ねないんだろ
僕と同じように
皺を刻んで死んでいくんだろ
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君のために
世界は動いている
それが嬉しくて
世界を動いている
この世のすべてが君のためにあることが
僕にとってのすべてだ
たとえ世界が僕を
見捨てたって
君が好きだからどうだっていい
君のために
世界が動いている
そんな世界が
そんな君が
ただ遠くて眩しくて
好きなんだ
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鞄に積めた夢や希望
星の向こうから夜汽車のライト
人影のないホームを背に
涙も流さず待っていた
ありったけのものを
鞄の中に詰め込んで
だからさみしくなんかない
月のウサギは笑ってる
旅立つ僕を励ますように
そう感じるのは
ポケットの中の温もりのせい
きっと鞄に入れ忘れた
さみしさの欠片なのだろう
夜汽車のライトは近づいてく
遠のくのは僕の思い出
まるで二つの満月が
二羽のウサギが迎えに来るよう
連れていってくれるかな
こんな鞄に入りきらないほど
夢や希望に溢れたところ
切符に書かれた知らない町
そこにも月と夜汽車はあるの
僕の居場所は空いているの
今から座る座席も
いつか降り立つホームも
待っててくれるのかな
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青空を胸いっぱいに抱きしめて
君のとこへ走っていく
どこまでも広い町
いつだって見つけるよ
僕は風になる
風になって会いにいく
白い雲が教えてくれる
君のとこへ走っていく
いつまでも変わらない町
どこだって見つけるよ
僕は風になる
風になって会いに行く
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僕の音はいつだって
君のイヤホンから聞こえている
風の音に乗って
君のプレーヤーを回してる
町の匂いも
きれいな花も
聞こえててほしい
僕の音はいつだって
君の音を真似たがる
きれいな声に近づきたくて
君の音を拾ってる
雪の温もりも
猫の星も
聞いていたい
僕の音はいつだって
君のイヤホンから聞こえている
夕焼けこやけに乗って
君の窓を叩いてる
心の痛みも
人の優しさも
聞こえててほしい
君の優しさも
夜の夢も
聞いていたい
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さよなら天国
雲の上の神様
楽しいひとときを
ありがとう
喜びが待ってる
あの場所へ帰る
すべて忘れて
ごめんなさい
次は来れないかも
悪いことはしないよ
次も来れるよう
頑張ってくるよ
さよなら天国
雲の上のみなさま
素晴らしい世界を
ありがとう
喜びが待ってる
あの場所へ帰る
真っ白な心で
生きはじめる
どんな姿でも
どんな境遇でも
素晴らしい
そう思うから
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自分の知らないところで
知らない世界が動いてる
それが遠くに見えるほど
心がひび割れ痛んでいく
すべてを知りたい欲求と
知ってしまう恐怖とが
シャカシャカ、シャカシャカ混ざっていき
涙となって表れる
どうしようもない葛藤と
向き合えるほどの勇気を
知っている世界で求める
実に面倒な話
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コップに一杯
牛乳を入れて
トーストは半分
ジャムを塗って
日当たりのいい窓のそば
机と椅子を
今日の予定を
決めてしまおう
ついでに本を
読みながら
音楽は聞こえない程度に
"幸せな時間は
作るものでしょう?"
朝がダメになるかなんて
夜にはわからないから
目が覚めてから
すべて始まることだから
洗い物は誰がしようか
布団も干さなきゃ
ついでに本を
読みながら
風に優しく撫でられながら
"幸せな時間は
始まったばかりでしょう?"
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この夜は誰のもの
誰の幸せを願うもの
打ち上げられた衛星に
願いをかけている少女
闇の中を手探りに
光を求めている少年
この夜は誰のもの
誰の悲しみを背負うもの
愛する人に裏切られ
死を決意した少女
抜け殻になった体の前で
手を合わせた少年
この夜は誰のもの
あなたのものであるならば
私は朝まで眠りましょう
あなたのものでないならば
私は夜から起きましょう
嘘を並べた本心を
夜はさらけ出したから
本当のことも
全部見えなくなったから
眠るのです