ホーム > 詩人の部屋 > さみだれの部屋 > 新着順表示

さみだれの部屋  〜 新着順表示 〜


[36] 詩人
詩人:さみだれ [投票][編集]

詩人は蹴躓いた
あらゆることに敏感になりすぎたが故に
地面の凹凸を見逃す
あまりに滑稽な倒れ方に
周りは笑わずにいられない
そういった比喩を
恋や仕事や家庭に当てはめ
私は綴りましょう

人間らしさを失ったものは
いよいよ敬遠されるようになり
気味の悪い茶番劇を演じる
支離滅裂な筋書きに
周りは首を傾げずにはいられない
そういった比喩を
学校や社会や不特定多数に当てはめ
私は綴りましょう

詩人は疎まれた
本心を否定されてしまっては
仮面を被らなければならない
あまりに不格好な造りに
自分でも笑ってしまう
そういった比喩を
我が身に先人に人間関係に当てはめ
私は綴りましょう

これぞ詩の心髄とばかりに
大見得をきって
私は綴りましょう

2011/04/18 (Mon)

[35] 月に見る獣
詩人:さみだれ [投票][編集]

遠くへ行ってしまう
あの星も
人工衛星も
みんな暗くなっていく
町の灯も
人の影も
いつかここに来たときに
残していった足跡も
今では消えてなくなり
またひとりになった

月に見る獣
遠くは見えない
太陽も
銀河も
みんな暗がりに溶けて
町も
人の影も
ここからは見えなくなった

見えなくなった

2011/04/18 (Mon)

[34] つまらない人生の仕立て人
詩人:さみだれ [投票][編集]



それは君だ



他人を拒めなかった君だ

理想を追うことをやめた君だ

悲しみを拭いきれなかった君だ

他人を受け入れられなかった君だ

無いものにすがった君だ

現状に喜びを見いだせなかった君だ

これを読んでしまった君だ

着痩せした君を測り間違えたのは君だ



誰のせいにもできない

してはいけない

2011/04/17 (Sun)

[33] 
詩人:さみだれ [投票][編集]

白い原稿用紙に
とりあえず名前を書いた
浮いた鉛筆が
意地悪く僕の右手を刺す
どこからか花の匂いがする
だからなんとなくそれを書いたんだ

今じゃなくていい
いつの日にか見てほしかった
積み重なる消しゴムが
嬉しそうに僕の右手にしがみつく
閉じられたドアから音はなく
だからなんとなくそれを書いたんだ

(君は願います
いつか素晴らしいものにしたいと
生活も心も目に見えないものも
痛々しい傷を増やしながらも
君は願うのです)

白い原稿用紙に
とりあえず題を書いた
芯の折れた鉛筆が
嬉しそうに僕の左手から去った
何かしら書いてみたい
だからなんとなくそれを書いたんだ

(詩)

2011/04/17 (Sun)

[32] 流星群
詩人:さみだれ [投票][編集]

波にかき消された言葉
砂に埋もれた指先
太陽が隠れるたび
こっそりとキスをした
思いのすべては隠しきれなくて
あなたは時折うつむくけれど
選び抜いた気休めで
僕はあなたの手に触れるけれど

星が繋いだ言葉
涙も見つかりにくい夜
風が頬を撫でるたび
肩を寄せあった
願いのすべてを聞き入れてはくれなくて
あなたは時折うつむくけれど
選りすぐりの気休めで
僕はあなたの手に触れるけれど

一日待ったかいがあった
そう笑う日が来るだろう
雨の中に佇むよりも
ずっとよかったと思える
言葉はいつも曖昧すぎて
あなたは時折うつむくけれど
言わなきゃならない一言で
僕はあなたの手に触れるけれど
世界にたったひとつの願いで
あなたが幸せになれるように
僕は流星に託した

2011/04/17 (Sun)

[31] 無題
詩人:さみだれ [投票][編集]

私の最愛の人は
いつも私の記憶の片隅で眠り続けています
揺すっても頬をつついても
決して起きてはくれません
私が浮気をしようものなら
あなたは飛び起きるでしょう
私を見つけ叱るでしょうか
私があなたを忘れたら
あなたはもう目を覚ますことなく
じっと動かないままに

私はいつか結婚をするでしょう
子供ができて
仕事もして
充実した日々を過ごすでしょう
そのときにあなたはどこにいるのでしょう
私の頭の中ですか
私の腕の中ですか

私の最愛の人は
いつも私の記憶の片隅で眠り続けています
彼女がそこにいるかぎり
私は貞操を守るでしょう
これは誓い?
ただの妄言なら
いつか消えるでしょう
いつか

2011/04/16 (Sat)

[30] バブル
詩人:さみだれ [投票][編集]

人を嫉んだり
羨ましがることがないように
シャボンに映る幻影を
風が針のように
裂いてくれるでしょう

それを私たちは決して口にはできない
高いところはそういうところ
シャボンがもしも届いたら
息を吹いて遠くへ追いやり
風に裂かせて
知らぬふりをするのでしょう

自分で吹いた泡に
人の影が映ることを
嫌うこともあるでしょう
シャボンの中に入れたなら
心にそっと聞くといい
風が針のように
空気を逃がしてしまわぬうちに

2011/04/15 (Fri)

[29] ストレンジ
詩人:さみだれ [投票][編集]

"嘘が下手なあなたが好きよ"

俺は知ってるんだよ
君が虚言癖だってこと
だから俺は言うんだよ

"そう言ってくれる君が好きだ"

私、本当は知ってるんだよ
あなたが虚言癖だってこと
だから私は言うの

"ありがとう"

だから俺は言うよ

"こっちこそ"

好きなのかな、本当は

2011/04/15 (Fri)

[28] 願い
詩人:さみだれ [投票][編集]

夕暮れの子供たちは
楽しそうにバイバイする
風がどこからともなく
子供たちの足を速くさせる
息を切らせながら
走る姿に
草花は嬉しそうに揺れる
明日は何して遊ぼうかな
なんでもいいや
なんでも

恋慕う情も
怒りも恥ずかしさも
悲しみも
川の向こうに広がるセンチメンタルも
すべて思い出にして
生きていくのだろう
その毎日が
幸せでないとしても
その思い出が
幸せに繋がるのだと
そうやって生きていけたら
幸せなのかもしれないと
ならばそうあってほしいと
願う

2011/04/14 (Thu)

[27] フルムーン
詩人:さみだれ [投票][編集]

かじりつきたい
赤い林檎
まるで太陽になりたがってる
子供だね
夢ばかり見て
僕たちにも見させてくれる
楽しいことも
映るのでしょう
悲しいことも
輝くのでしょう
寂しいときは
生まれるのでしょう
嬉しいときは
笑うのでしょう
今日はどんな物語を
窓のそばで話してくれるのだろう

かじりつけば
どんな知恵を授かるのだろう
そこには月読霊が
眠らず僕たちを見ててくれる
まるで母のように
そばにいてくれる

2011/04/14 (Thu)
945件中 (911-920) [ << 91 92 93 94 95
- 詩人の部屋 -