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さみだれの部屋  〜 新着順表示 〜


[12] 澄ました顔で
詩人:さみだれ [投票][編集]

素晴らしい景色が

素晴らしい日々が

素晴らしい関係が

素晴らしい過去が

素晴らしい言葉が

素晴らしい体が

素晴らしい心が

素晴らしい表情が

素晴らしい世界となって

美しいと仰ったのでしょう
傷は深く

目は薄く

手足はやせこけ

君は遠く

甘ったるい砂糖の渦に

スプーンまでも溶けていく
素晴らしい恋が

素晴らしい友情が

素晴らしい愛が

素晴らしい信頼が

素晴らしい夢が

素晴らしい世界となって

美しいと仰ったのでしょう

汚らわしいと吐いたのでしょう

君を見た僕は

2011/04/06 (Wed)

[11] 知能
詩人:さみだれ [投票][編集]

他人の心を知ろうともせず
自分の心を押しつけた
おもしろいくらいに無頓着
それじゃ他人がかわいそう
そんな他人もまた自分で
心を誰かに押しつけて

一体君はどれ程の時間
他人を理解せんとした
他人に愛されたいのなら
自分を捨てる覚悟をしろ

かくいう私もエゴイスト
そんな世界を楽しんでる
おもしろいくらいに無頓着
他人の心に触れたふり

一体君はどれ程の時間
自分を理解せんとした
自分が愛したいのなら
他人を捨てる覚悟をしろ

重い、重い話のあとに
私はほろりと涙を流した
おもしろいくらいに無頓着
自分のためか、他人のためか

2011/04/05 (Tue)

[10] 星合の空
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僕は窓を閉めてたから

君の背を見られなかった

風がふわりと触る髪に

僕の手は遠かった


いくつの星座を見つけたら

君は入ってくるのだろう

暗がりに溶けていった

天の川を探しているの?


僕は窓を閉めてたから

君の背を見られなかった

僕が窓を開けてたなら

君のとなりにいられたかな


夜はいくつになっても

暗くて怖いけれど

星は年をとるたび

ひとつ、ひとつと消えるけれど


君がいつか堪えられなくなって

いなくなってしまっても

僕はいつもそこにいるよ

君がさみしくないように

君がかなしくないように

2011/04/05 (Tue)

[9] 夕凪
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作り慣れた山に
指で名前を
僕の国だ
君に威張った
君は木の枝で
砂浜に名前を
私の国
僕に誇らしげに
最後の風が
びゅっと吹いて
僕らの名前を
波はさらった
海でひとつに
なれたのかなって
僕らは手を繋いで
君が呟いた

2011/04/04 (Mon)

[8] 真夜中
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これは夢の中
眠ってるんだよ
楽しかったことを
反芻しているんだよ
明日のことを忘れてはいないよ
長い詩も書く気にはなれないよ
素晴らしい世界も
今は遠いところ
宇宙のように
漂いながら
星のように
生きたいと願いながら
おやすみとおはようが
同じ座標にあったなら
君がいるということなんだ
誰かがいるということなんだ

2011/04/04 (Mon)

[7] もしも
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もしこの世界に
戦争がなかったなら
平和を大切にできただろうか

もしこの世界に
悲しみがなかったなら
涙はどこへ流れただろうか

もしこの世界に
動物がいなかったなら
私たちは生きていられただろうか

もしこの世界に
勇気がなかったなら
死を望む人はどうしただろうか

もしこの世界に
ビルがなかったなら
風はもっと吹き抜けていただろうか

もしこの世界に
愛がなかったなら
君を思うことができただろうか

もしこの世界に
ヒトがいなかったなら
君を大切にできただろうか

もしこの世界に
空がなかったなら
輝くものは存在しただろうか

もしこの世界に
心がなかったなら
私たちは生きていられただろうか

2011/04/03 (Sun)

[6] lily of the valley
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谷底でうなだれてる
小さな音で鳴いている
そこに詩をつけたなら
町の人は歌うだろうか
リリィは泣いたよ
なぜ泣いたの
それはあまりに人気のない
じめじめとした底だったから
誰か歌を歌ってあげなよ
詩なら僕がくっつけるから

リリィは泣いたよ
なぜ泣いたの
誰も触れることをしない
ひとりきりの鈴だったから

2011/04/03 (Sun)

[5] 読者諸君
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さぁご覧遊ばせ
君が眠った夜の町を
君が眠った冬の町を
光ならそこいらに嫌というほど
嘆きながらも灯っているでしょ
いつの世も学ばなければ
君を取り巻く輩のことも
君を取り巻く鎖のことも
力の弱い者だけが
しがらみに苦しんでいるのです

飛んでいくんでしょ
君に逃げた者からも
君に受け継いだものからも
薄っぺらい脳の真ん中
やられてしまったのです

さぁ読んで!
君の定まらない形も
君の別れたあとの町も
君が恋した夕焼けも
君が謝った夜の夢も
詩ならそこいらに嫌というほど
嘆きながらも散らばってるでしょ

2011/04/03 (Sun)

[4] 恋心
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ただ願っていれば
君が現れると思っていた
信じていれば
君は笑いかけてくれるんだって
でもそうじゃない
君と繋がるためには
信じるとか願うよりまず
繋がろうと
見つけようと
笑ってもらおうと
努力すること
大切なものはいつだって君で
それを守りたい
だから大事な話をしてくれないのも
僕のことを気にかけてくれないのも
死んでしまうんじゃないかってくらい辛い
もし会えたら
話してほしい
全部でなくていいから
もし会えなくても
知っててほしい
全部でなくていいから

2011/04/02 (Sat)

[3] 言葉
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言葉が宿らない木に
水をあげたよ
木漏れ日に動物たちは
気持ち良さそうに
眠ったんだよ
人は言葉を摘んで
話をした
言葉が詰まっても
伝わればいいな
そよ風にゆらゆら
何でもよくなって
気が付けば
君の枕元に
言葉が寄り添ってる
ありがとうと
みんなは囁いた
明日も水をあげにいくよ
言葉は風に吹かれて
嬉しそうにどこかへ旅立った

2011/04/02 (Sat)
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