詩人:さみだれ | [投票][編集] |
ただ願っていれば
君が現れると思っていた
信じていれば
君は笑いかけてくれるんだって
でもそうじゃない
君と繋がるためには
信じるとか願うよりまず
繋がろうと
見つけようと
笑ってもらおうと
努力すること
大切なものはいつだって君で
それを守りたい
だから大事な話をしてくれないのも
僕のことを気にかけてくれないのも
死んでしまうんじゃないかってくらい辛い
もし会えたら
話してほしい
全部でなくていいから
もし会えなくても
知っててほしい
全部でなくていいから
詩人:さみだれ | [投票][編集] |
言葉が宿らない木に
水をあげたよ
木漏れ日に動物たちは
気持ち良さそうに
眠ったんだよ
人は言葉を摘んで
話をした
言葉が詰まっても
伝わればいいな
そよ風にゆらゆら
何でもよくなって
気が付けば
君の枕元に
言葉が寄り添ってる
ありがとうと
みんなは囁いた
明日も水をあげにいくよ
言葉は風に吹かれて
嬉しそうにどこかへ旅立った
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とある堤防をどこに行くでもなく歩いていました
すぐ横の川の上を鳥が横切って
きっと向こう岸に誰か待っているんだろう
君を待っているんだろう
ふと立ち止まってくさむらをのぞきこむと
一匹の猫がその声を張り上げていました
きっとおなかが空いたんだろう
俺の目を見て必死に泣く
生きている限り
誰もが何かを求めているんだ
すがりついて
それでも足りなくて
ときどき泣いちゃうんだ
この辺で見上げよう この空を
飛行機雲がいいぐあいにまっすぐで
きっと大切な人に会いに行くんだろう
俺の場所は?大切な人は?空の下にある
ここが生きている場所なんだ
傷ついて
やっと気付いて
それが大切な人
とある堤防を家に向かい歩いていました
すぐ横の道路を車が横切って
きっと待っている人がいるんだろう
帰るべき場所があるのだろう
俺の待っている人は 帰るべき場所は
星が出てきた頃
ぼろアパートに着きました
ドアの前で立ち止まって泣く
きっと誰も待ってくれてないんだろう
お前の影すらないんだろう
生きている限り
誰もが何かを求めているんだ
すがりついて
それでも足りなくて
ときどき泣いちゃうんだ