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さみだれの部屋


[114] 閉じた世界
詩人:さみだれ [投票][編集]

彼女は僕の背中に寄り添い

丸くなって眠っている

トラックの荷台の中

頼りなさげなこの世界で

妹なのだろうか

そんな愛情がある気がする

また恋人だろうか

そんな愛情も混在している

彼女のほうに寝返り

腕を回して包んでやる

鼻が擦れ合う距離に顔があり

僕は目をつむる

唇に何度も柔らかい感触

彼女は悲しいのか

そんな感情が流れ込んでくる

幸せなのかどうか

彼女も僕もわからないでいる

2011/06/02 (Thu)

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