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さみだれの部屋


[210] 小夜曲
詩人:さみだれ [投票][得票][編集]

昨日の月は照れ屋だった
雲のシーツを被ってさ
なのにそこにいるってわかるんだ
光すら隠してるのに

そばにきた星のひとつが
背を押してくれた
震える手を握って
舞台にあげてくれた

その歌声は聞こえないけど
歌ってることはわかるんだ
黄道で見守る星座は
楽器を手に奏でだした

さそりは悲しみのヴァイオリンを
おうしは喜びのチェロを
ししは楽しいフルートを
おとめは寄り添うようなピアノを

月は地上を仰いで
高らかに歌った
僕らが朝まで眠れるように
幸せな夢を見られるように
その優しさに抱かれたまま
今夜はおやすみ
また明日

2011/08/07 (Sun)

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