詩人:さみだれ | [投票][編集] |
詩人は蹴躓いた
あらゆることに敏感になりすぎたが故に
地面の凹凸を見逃す
あまりに滑稽な倒れ方に
周りは笑わずにいられない
そういった比喩を
恋や仕事や家庭に当てはめ
私は綴りましょう
人間らしさを失ったものは
いよいよ敬遠されるようになり
気味の悪い茶番劇を演じる
支離滅裂な筋書きに
周りは首を傾げずにはいられない
そういった比喩を
学校や社会や不特定多数に当てはめ
私は綴りましょう
詩人は疎まれた
本心を否定されてしまっては
仮面を被らなければならない
あまりに不格好な造りに
自分でも笑ってしまう
そういった比喩を
我が身に先人に人間関係に当てはめ
私は綴りましょう
これぞ詩の心髄とばかりに
大見得をきって
私は綴りましょう